思い出日和 

まっちょな線路と僕らの半ズボン

土を掘ってできた穴 たいまつのレプリカが優しい

嘗て、人間がより根っこに近かった頃の、炊事当番は

この物質に動かされて

旅する騎馬の王に貢いでは火の物語する

森に続く小径のどこかに金の塊があったって噂をする少女も

そばにいて

誰かの呼び止める迷路の先に、記憶も、職業スカウトも、のっぽも居なくなる

火打ち石をコツンとさよなら 僕の知らないお手つきらしくて

身体のいくつかがかくれんぼしに街に戻る

だから、今でもここで人を見ている

ゆめって、言葉 言ったことあるよ


それは褐色のドーパミンのようなもので、人が作物に変えたものかもしれなくて

交互に迫真の言葉で述べられると、だんだんそれは本当だと思う

コンビニのレジ前の空間が対話を気まぐれに封印しては

異国趣味を溜めこんで破片はない デカダンでもない


笑顔は利根川の行き着くところ

螺旋階段も街の神殿を、

ほうぼうの窓を使う看守の絵描きを見守る 電波放送なみに照らしあう皮膚下の血流は起き上がっていなくて 布団はくすぐったくてめくるが

落日のゆめは、温泉街にも自然にも溶けずに

平静は弱く緑は雫の下から再生スピード

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る