第4話 高橋家の朝
洗面所は混んでいた。
姉、俺、弟、妹。
そりゃあ混むよね。
父は今日は家で仕事をやるらしくリビングで母とイチャイチャしていた。
洗面所とリビングの距離は近く、声が聞こえる。
「美子、今日も美しいよ」
「やめてくださいよ、子供達に聞こえるわ」
聞こえてるよ。
というか2人とも40代なのに朝からアツアツですね。
「ふふっ、この年になっても美しいなんて言ってくれるなんて、うれしいわ。私は絶対にあなたしか愛さないわ。」
父はあなたに浮気して欲しいらしですよ。
「あ、あぁ、ありがとう」
父、今絶対落胆してた!
と俺がそんなことを考えていると
「連、手が止まってるわよ。」
と姉に言われた。
おっと、いけん、いけん。
歯ブラシをもっていた手を俺は最速に動かした。
そして兄弟達にむかって
「電動歯ブラシー」っと言った。
すると、姉は無言。
弟は「しょうもないー」と言い
妹は「古いー!」と元気よく言った。
………フッ……良い朝じゃないか……ぐすっ…
余談だが俺の家族の女性陣の頭の上には
《5月23日 なしじゃ》
と表示されていた。
見ていない時だけ女神様みたいな口調になっていた。
________________________________
俺は学校にむかっていた。
学校にむかいながら人の頭の上を見ているとこの力について気づいたことがある。
この力は満足度 5ではないとA〇の種類が表示されない。
A〇は見たが満足度5ではないというときは
《5月23日 A〇 種類 ----- 満足度3 》
と出る。
うん!とても不便!あのおばはん、力をくれるならもっと良い力をくれよ。
はぁぁぁ。
俺は長い溜め息が出た。
彼女と別れない方法! 新米真水 @justa
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