王の帰還 16話

魔王軍幹部アテラ「我々の要求の拒否するというのなら、話は変わってきます、戦うしかありませんね、特にバレイという人間の女は許しませんよ、私の片腕を切り落とし、右目を潰したのですから」


ナルハ王妃「わかりました、要求を呑みます」


近く兵たちはざわつく。


ナルハ王妃「しかし、今はその資金がありません、少し待ってもらえないでしょうか」(ここは相手を刺激しないように、作戦を立てていずれ倒す・・・)


私は心が読めるんですよ、噓をつきましたね、交渉決裂です。


魔王軍幹部アテラは不敵な笑みを見せ、魔力を解放した。


ナルハ王妃「なっ」


兵士達は殺気立ち限界以上の魔力を解放し、全員の力を合わせ巨大な魔法陣を展開した。


バレイ「逃げて・・・ミラーちゃん・・」


魔王軍幹部アテラは下級魔法 追尾炎の矢(チェイス・ファイアアロー)を空を覆いつくす程、無数に放つ。


上級魔法 砲撃の氷結絶(ヘイルガストーム)で五万の兵の力を終結させ大陸を押し潰すほどの魔力が籠った氷山を放つ。


二つの魔法は衝突するが氷山は一瞬で焦げ落ち城に火の雨が降り注ぐ。


だがその矢は兵士にしか当たらなかった。



魔王軍幹部「これでそちら側の軍は無くなりました、いや、見覚えのある人間の匂いが二つ、回復魔法の匂いも混ざっている、どうやら治療中のようですね、医務室ごと吹き飛ばし時ましょうか」


その時、騎士長が城の壁を蹴って一瞬で魔王軍幹部アテラの間合いに入り居合斬りで首を狙う。


が、簡単にその一太刀は受け止められてしまう。


魔王軍幹部アテラ「あの時の騎士長さんではありませんか、死んでください」


騎士長の首をつかみ、急降下するとそのまま地面に叩きつけた。


すると砂嵐が巻き起こり、地震が起きる。


だが、辛うじて騎士長は息があった。


魔王軍幹部アテラ「これでほぼ全滅ですか、つまらん」


と爪を伸ばし鋭く尖らせる。


待て、その男を殺すなアテラ。


と魔王がはるか遠くの魔王城からテレパシーをアテラに送った。


なぜですか?魔王様。


その男は使える、お前のように魔物に改造すれば、我が軍の兵力になるだろう。


かしこまりました。


魔王軍幹部アテラ「では二週間後にまた・・・喜ばしい返答を待っていますよ」


そう言い放つと騎士長を片手で担ぎ飛び去って行った。


その二日後、王は魔法の馬で異国の地から帰還した。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る