王子の実力 12話
ラタ王子「おっとさっそく悪い魔物の登場か」
と四人は街を歩いていると、建物を無作為に壊し暴れ回っている大きさ20mはある魔物に出くわす。
周囲の人々は逃げ惑っていた。
バレイは居合の構えを取る。
ラタ王子「下がってて、レディが危険な事は危ない、よし!いけ!爺や!魔物を一刀両断だ!」
執事「かしこまりました」
ミラー「は?」
爺やと呼ばれるその執事は帯刀している剣を抜くと、斬撃の風圧のみで魔物を一刀両断した。しかも一撃。
魔物は血飛沫もあげず絶命した、綺麗で一切無駄のない剣技である証拠だ。
ミラー(いや、王子が倒すんじゃないんかいッ!)
ラタ王子「さぁ、行きましょう、そうだピクニックなんてどうです?サンドイッチを持ってきたんですよ」
ラタ王子の執事は白髪の老人で腰が回っているが若いバレイやラタ王子よりも不思議とエネルギーに満ち溢れているようなオーラを放っている。
ミラー「は、はい…ぜひ、楽しみにしています…」
ミラーとバレイは王子と執事の少し後ろを歩き行動していた。
ねぇ、ちょっとあのじいさんめちゃくちゃ強いんだけど、なにあれ?強すぎない?バイラから見てどうなん?
ミラーはバレイに耳打ちする。
バレイ「そうですね、お世辞抜きに私よりも強いです、はるかに」
ミラー「えぇ…」
バレイ「どうです?ラタ様とは仲良くなれそうですか?」
ミラー「いや、まだ何も知らないから、とりま様子見」
バレイ「そうですか…あの、少し聞いてもいいですか?」
ミラー「なに?」
バレイ「ミラー様、なぜ英雄になる夢と理想の王子と結婚する夢の二つを持つんですか?」
ミラー「二つも持つのは強欲?」
バレイ「いえ、そう言う訳ではないんですが…」
ミラー「理想の王子と結婚するのはね、自分のため」
ミラー「だけど、英雄様みたいに強くなりたいのは、誰かを守りたい気持ちがあるから…」
バレイと出会う前、幼い頃、優しいお兄さん兵がいた。その兵士は特別強いわけでもなかったが、一緒によく遊んでもらっていた。ずいぶん前の出来事であり、記憶は曖昧でどんなきっかけで仲良くなったのかは覚えていないが、将棋はその兵士から教わった事は確かである。
ある日、城の外にある遠い森に魔物が出現した、その魔物討伐の任務中、戦士し、城には帰ってこなかった。
ミラー(バレイもそうなるんじゃないかって、心配なんだ…)
ミラー「私はバレイを…みんなを守る立場になりたいの、まぁ、冒険したいって気持ちもある」笑。
ラタ王子「爺やめちゃくちゃ褒められてたじゃん、良かったやん」
とニヤニヤしながら、爺やを肘で軽く小突いて茶化した。
爺や「ほっほっっほ、ラタ王子のお見合いですよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます