第61話 狂っている女

「メグミ?」


「聞こえなかった?じゃあもっと近づいて。」


近づくとともに鍵をガチャと閉める。これで出れない。密室だ。


「耳元で言ってあげる。はぁー……

愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる、ね?分かった?」


「お前………この部屋………」


「え?この部屋?最高でしょ?愛してるカオルがたくさんいる部屋で過ごせる。愛してるカオルがたくさんいる部屋で寝て起きれる。何処を見てもカオルだらけ。カオルにずっと見られてる。カオルに見られてると思いながらしたり、服を着替えたりするの、興奮するんだぁ。けど今は実物がいる。」


「あの掛け軸は何だ?」


「アレ?アレは簡単だよ。カオルの赤ちゃんがほしいってそれだけ。でもカオルは赤ちゃんつくったら殺すんでしょ?」


「え?」


「嘘ついても無駄だよ?私に知らないことはないんだから。私にカオルのことで知らないことはないんだから。アハハ………」

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