第30話 影
翌朝。また昨日も家に帰らなかった。親父から連絡はない。いないほうが楽なのかも知れない。
そして登校、見慣れた景色。ガラスバリバリで監視カメラもぶっ壊れてる。そして、ヒソヒソと体育館裏の喧嘩の話もあがっていた。教室は噂でいっぱいだった。やられたヤンキー達は骨が折れただとか、スタンガン食らわされただとか、噂ってのは意外と信憑性が高いモノなんだな、と思った。そして1人くらい死んでるかな、とか思ったが死んでないようでガッカリした。ガッカリした自分にまた嫌気がさした。
担任が来て事の説明をするそうだ。まぁ、担任って時点でオレを名指しで呼ばれることは確定してるよな。まぁ、グチグチ言われるのは父親で慣れてるから。
ガラガラと扉を開け担任がやってくる。
さぁ、オレを呼ぶんだろ?
「皆この頃頻繁に起きている事件の数々、先生も解決に導きたい。だけど、何故か監視カメラに写っているはずの犯人の姿が捉えられなかった。そして体育館裏の事件もピエロのマスク、って情報だけが飛んでるだけだ。解決の糸口にはならない。先生達皆総出でこの問題を解決するから心配しないでくれ!」
「死神」
「何?体勢凄いね。」
「痛みがひくんだよ。てか朝の担任の話どう思う?」
「写っていなかったってヤツ?どうだろうね。運が良かった………で済ませたらダメな感じ?」
「誰かが何かしら細工をした、としか考えられないよな。」
「細工ねぇ。そんなことが出来る人周りにいるの?」
「検討つかない。」
と話していると………
「ここにおられましたか。カオル様。」
「アカツキ。お前………何の用だ?」
「1つお耳に入れたいことが。」
「何だ?」
「昨日の喧嘩の傷はどうですか?痛みますか?」
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