第26話 蝕む
胸ぐらを捕まれた死神は笑いながら話を続けた。
「ニンゲン。言ったよね?ポイントは教えられない、それはルールだって。ニンゲンもそれを飲み込んでやってたでしょ?」
「やってたよ!やってたけど!限界なんだよ!」
「何さ?ゲロなんか吐いちゃって。体調でも悪いの?」
「……………自分がやった行動で他の人間が傷つくということを改めて知ってしまったんだよ!」
「当たり前でしょ?悪い行いと書いて悪行。被害が出るのは当たり前でしょ?」
「人の思い出すらも踏みにじってポイントを稼ぐ………それに耐えれなくなったんだよ!」
「耐えれなくなった?じゃあ諦める?妹ちゃんの生き返り。」
「それは諦めたくないから!ポイントだけ教えろって言って………」
ドンっ。
胸ぐらを掴まれていた死神がカオルを突き飛ばす。
勢いよく壁にぶつかるカオル。
「ニンゲン。前も言ったけど、甘ったれんじゃねーよ。私はお前に人を生き返らせるという一番難しい願いを叶えさせるためにここにいるんだよ。ポイントを教えろだ?早くポイントが欲しいだ?ふざけるな。ニンゲン。死神を舐めるなよ?私を普通の神様だと勘違いしてないか?私は死神。死の神様。そんな簡単に人のために働く存在じゃないんだよ。このポイント集めてニンゲンの願いを叶えさせるってのも私のただの遊びに過ぎない。私は誰かを助けたくてしてる訳じゃない。ただただお遊びで悪行をさせてるだけだよ。それなのにポイントを早くポイントを早く、そんなヤツには人なんか救えないんだよ。
1度犯したアヤマチは消えやしないんだよ。」
死神の言葉が胸に突き刺さる。
1度犯したアヤマチ
あそこで目を離さなければ、あそこでオレがボールをとりにいけば、あそこでサッカーなんかしなければ、第一外に出なければ、
リンは死ななかった。
全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分のせい。全ては自分の
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
血が出るくらいに叫ぶカオル。
叫んで、叫んで、叫んで、叫んで…………
カオルは立ち上がりガラガラの声で死神に言う。
「誰かを殺せばいいんだよな。」
カオルの心が壊れた瞬間だった。
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