第25話 崩壊
気がついた時目の前は白い天井だった。
保健室の教師には、今日は元々体調が悪かった、歩いて帰れる距離だから歩いて帰ると言った。ベッドの横に置かれていた水のペットボトルが誰からのモノかおおよそ検討がついたがそれを追及する気もない。
そそくさと保健室を後にしたカオル。
時間は昼休み。人がたくさんいる。そんな中待ってたとしか思えない奇跡の確率でヤツはいた。
「カオル………」
「………」
「カオル!大丈夫なの?」
「…………」
「カオル!返事して!」
「何だよ。目立つだろ。カースト上位さん。」
「そんな呼び方せずにサキって」
「あ~サキ様」
頭を地面につける。
「こんな私めに水を持ってきてくれるなんてなんてお優しい。ありがたい。ありがたい。」
「カオル!やめて!何で土下座なんてするの?」
周りのこちらを見る目は不思議そうだ。
「変だよ!この頃ずっと変だよ!私に対してもそんな言葉づかいしなかったしそれにそんな目立つ、しかも悪目立ちするような人じゃなかったじゃん!カオルは?体調も悪そうだし………一体どうした………」
「サキ、じゃあ1つだけ。本音で答えてやる。お前が思うカオルはもう消える、いや多分消える、だからお前はオレに近づくな。お前にはこれだけは言える。だからもう関わるな。」
そう言って場を後にするカオル。
「どういうこと?カオル?カオルってば!」
半ば泣きそうな声の彼女も無視してカオルはある場所に向かう。
そこは
「死神!死神!死神いるんだろ!」
「いるよ?いるよぉ?どうしたの?ニンゲ」
「早くポイントどれくらいでリンが生き返るか教えろ。じゃないと、じゃないと………オレが壊れる」
死神の胸ぐらを掴みながら叫ぶように言った。
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