第21話 自分の決めた道

朝、イヤまだ暗いな。けどスマホを見れば今の時刻は朝の6時。

冬過ぎて暗さ増してる。


「寒っ」


野宿とは言ったが冬に野宿はバカだった。死ぬかと思った。


「はぁ~………さて行くか。」


「ニンゲン。何処に?」


「ガラス割りに」


「躊躇ないね?」


「ポイントのためだ。」




誰もまだいない学校。昨日爆破した倉庫は見事なまでに粉々になっている。ここまで木端微塵だと綺麗とすら思える。


「何処割るか」


「何処でも?」


目についたのは………サキのクラスの窓。

そこに向かい思いっきりバットをふる。バットをふる。バットが折れそうになるくらいまで降ったあとにはバリバリになったガラスが大量にあった。


「いてぇ。」


あまりにもやり過ぎたため手にガラスが刺さった。だがまぁこれくらいの怪我どうでもいい。バットをサッカー部のところにおきサッカー部がしたように見せつけた後、カオルは今日は全くもってやる気が出なかったため屋上、締め付けの悪い屋上へと向かった。そこで生徒が来るのを待った。

悪行というモノはするだけではいけない。誰かに発見され広まることで初めて悪行として認識されるということに気づいた。

別に気づかなくてもいいような認識だがな。



1時間半くらいしか後、下の方が騒がしくなってきたのが分かった。それと同時に悪行ポイントも加算された95ポイント。25ポイントゲット。100まで後少し。だが100になったからと言って妹が生き返るとは限らない。ポイントが200かも300かも1000かも10000かもしれない。だけどそれでも決めたんだ。俺は。さっきガラスできった指から血が流れ雪に落ちる。

どれだけ誰かにバカにされようがどれだけ誰かに叱られようが俺は俺の道を進む、そう心に決めたんだ。

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