幸せな犬生

わたし、いぬ

このお家には、生まれて3ヶ月の時に来たっけな。

連れてこられてすぐに玄関に繋がれていたから、学校から帰ってきたばかりのこの家のお姉ちゃんがビックリしてたのを覚えてる。

初めて触れるあったかいおうち。

よく散歩に連れてってもらったし、お家もくれて嬉しかった。

1歳の時に子供が出来た。

わたしは体が小さいから、一匹しか産まなかった。

かわいいかわいい、わたしの娘。

お家の人達が、わたしと娘を一緒にお家に置いてくれるみたい。

娘と一緒で嬉しい。

この家の人達とずっと過ごしていて、わたしも15歳になった。

もう散歩もキツい。

目がよく見えない。

心配になったお家の人が、わたしを病院に連れていってくれた。

でも回復はしなかった。

ある日、倒れて動けなくなった。

寿命だ。

お家の人達、今までありがとう。

わたしはみんなに愛されて幸せでした。

子供も産めて、子供と一緒に暮らせて幸せでした。

願わくば、子供がまだ元気でこの家にいられますように………