7.魔力切れ

いい匂いがする。目を開けるとブルームさんが朝ご飯の用意をしていた。机の上にはパンと目玉焼き、ソーセージが置いた皿が2人分置いてある。


「おはよう、フィオラ。体調はどう?」


「ちょっと頭が痛いです。」


するとブルームさんがおでこに手を当ててきた。


「熱はないみたいだね。朝ご飯作ったんだけど食べる?」


うなずくとブルームさんは椅子を引いてくれた。


私が椅子に座ると2人で朝ご飯を食べ始めた。


「そういえば、聞きたいことがあるんですけどいいですか?」


「どうしたの。」


「コンロの火の消し方なんですけど…。」


私はコンロの火の消し方が分からず、ずっと火がついたままになっていることを話した。


「まさか、まだ火ついてる…?」


「…まだついてますね。」


「それが原因だよ!」


そういうとブルームさんは私の頭に軽くチョップをした。


ブルームさんが言うには私はいま魔力切れになっているらしい。コンロに魔力を送り続けているため、魔力切れをおこし、体調が悪くなっているのだ。


「おかしいとおもったんだよね…」


そういうとブルームさんはため息をついた。


「まだ幼いにしてもかなり魔力量が少ないなって思ってたんだよ。」


「なんかすみません。」


「いいよ。じゃあ朝ご飯を食べたら家に戻ろっか。」


そういうとブルームさんは私に牛乳を入れてくれた。




朝ご飯を食べるとブルームさんと一緒に小屋の外へ出た。外には羊と山羊のハーフのようなモフモフの大きな動物が縄に繋がれていた。


「この子に乗っていくよ。」


「すみません、この動物ってなんですか?」


「この子はね、ヤーフっていう動物で、物を運搬したり、人を乗せたり出来るんだ。おとなしいから触っても襲ったりしないよ。」


そういうとブルームさんはヤーフの頭をなでた。


ブルームさんに手伝ってもらって乗ると、ヤーフは村にむかって走り出した。少しすると見覚えのある村が見えてきた。村に入るとやはり人がいない。ブルームさんが言ってたことは本当だったんだな、と思っていると家についた。

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