2.探検

とりあえず、私は家の中を探検してみることにした。


部屋を出ると、吹き抜けになっており、一階が見えた。部屋の横には3つ部屋があり、1つはフィオラの両親の部屋、その隣にメイドであるノーヤさんの部屋、その隣は空き部屋になっていた。一通り2階を見た後、1階に下りることにした。


一階にはキッチン、洗面所、トイレ、お風呂があり、蛇口をひねるとちゃんと綺麗な水が出てきた。そしてキッチンにあったガスコンロには綺麗な宝石のような物が付いており、火をつけるためにスイッチを押すと宝石が反応して赤色に輝いた。


奥に進むと、地下に続く階段を見つけた。恐る恐る下りてみるとたくさんの本がある書斎があり、書斎には本だけでなく、高そうな壺や絵なども飾られていた。一冊ためしに手に取って見てみると、見たことがない文字の羅列が並んでいるにも関わらず読むことができた。もしかしたらフィオラの記憶のおかげかもしれない。ちなみにこの本には結構思想強めな難しい内容が書かれていた。


そして、隅の方に私が一番見たかった本を見つけた。


(『魔法書初級・中級・上級』!)


この世界には魔法という物が存在していることをフィオラに教えてもらった。フィオラはあのとき魔法を使って雨を降らしていた。ということは私も魔法を使えるかもしれない。わくわくしながら『魔法書初級・中級・上級』を手に取り、2階の部屋へと向かった。

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