第三章「ドローパンス編」

第1話


俺は今日、冒険ギルドで、一緒にやる仲間を探していた。


俺はこれまで冒険ギルドで、大した成果も挙げず、過ごしてきた。

-が、ランクを手間良く上げたかったので、

仲間を探していた。


「おっ。いい感じのパーティー発見」


見た感じ、剣士、魔法使い、ヒーラー、大剣使い、って所か。


ん?このパーティー、Sランクが集まる最強パーティーじゃないか。


やめとこ。


「おい、お前」


「はい?」


そいつらは剣士二人、魔法使い(?)一人のパーティーだった。


「うちのパーティー手伝ってくれねぇかあ?」


「丁度いいです。僕もパーティー組もうと思っていたので」


「なら、もう、正式なパーティーの一員になれよ」


「良いんですか!?」


「あぁ」




「今日やるのは、でかい蛇みたいな、モンスターだ」


わかりやすいけど、もっと言い方無かったかな?


「そいつは、強すぎて、他の冒険者は倒せないようだ。あの、最強パーティーでさえ、怪我して帰って来たぐらいだ」


「へぇ」


「まぁ、殺せないと思ったら後ろに逃げろ。命が大切だからな」


「はーい」


「おっ、早速来るぞ」



俺はそれを聞いた瞬間物陰に隠れ

エイムをかける。


「スピアオフライト」


それを投げる。だが効かない。なら炎。


「フレムガン!」


効果は?


「ゴオ!グー!」


抜群だ。


「フレム」


炎をだす。どうやら火魔法が弱点らしい。


「タイフーン」


それは、形を整え、チェーンソーのような動きをする。


「フレムチェーンソー」


それをデカ蛇にぶつける。


「ゴオオオオ!」


「やった」


よし。これでチームの信頼は得た。


「お、俺がやったぞ! 」


はっ?

それは、パーティーの団長と思われる、剣士だった。


「み、見たか!?お前ら!」


「す、凄いよ!」


と剣士二人は喜んでいるが、

魔法使いは納得いかない感じだ。


「どうした?仲間が、敵を倒したんだ。お前も喜べ」


魔法使いは「コイツマジか?」


と驚いたような顔をしている。

どうやら、俺が倒した事を知っているようだ。


「良いんだよ。ま、気持ち切り替えた方がいいよ」


そう言って広い心で許す。

母の横暴や、ドッキリよりも、まだマシだった。絶対に。


そして当の本人は


「このお人好し」


と、小声で言ってくるのであった。



それから俺は一応活躍したが、味方に盗られるを繰り返した結果。


まぁ、経験値は俺のだし、報酬の金はいらんし、良いか。


「お前、パーティーやめろ」


こっちからやめたかったから、まぁいいか。

今のこのパーティーのランクはA、それかB程度か。俺が抜けたらCは確定だな。せいぜい苦しめ。


「ん。わかった」


「じゃあな」


よし、一人でゆっくりやるか。


「ちょっと!待って」


「何だよ、魔法使い」


「私も一緒に行く」


おっと?こいつなんのようなんだ?


「そうか。んじゃ、勝手に着いてこい」


「わかった」


「で?何でアイツらと別れたんだ?」


「私も、貴方と同じだから」


どうやらこいつも報酬を奪われていたらしい。


「そうか。じゃあ、よろしく」


俺は、この時本当に知らなかったんだ。

この二人が

最強パーティーになるとは。


「まずは、自己紹介から」


「私は、ウィル。全魔法を使える」


全魔法だと?


「それは、闇と光もか?」


「うん。普通に」


こいつ、平民のふりしやがってる。

平民は、日本で言う苗字みたいのは無い。

だが、全魔法使えるのなら、貴族になる資格はある。


なんなら、光陽団にも、闇魔団にも、入れる。

だが、俺のように親にバレると、やばい

と言う人かもしれない。


まぁ、俺の場合母が心配するからな。

昔から俺を外に行くことを嫌がっていたから心の中では心配なのかもしれない。

婚約とかも俺の寂しさを紛れさせる為かもしれない。


…流石に無いか。


「俺は、リティ。風、火、光が得意だ」


ま、相手が隠すなら俺も隠すか。


「よろしく」


「こちらこそ」


「で、そっちのランクは?」


ランクは高い順から、Z,S,A,B,C,D,E,Fだ。


俺はDだ。これは、コブリン退治程度。


俺は、ゴブリンじゃ、物足りないから、早くランク上げたいんだけど。


まず、置いといてパーティーのランクについてだ。

大体、F+F=Eみたいな感じで、同じランク二つあったら、次のランクみたいな感じ。

で、S+F=B、Z+D=B

と、A以上+B以下は大体B


そして、更に細かく。S+A=S

A以上とA以上の足し算は、1番高いランク。(Z足す時はZ)。B+EはD。と

B以上と、B以上の足し算は1番小さいランクのひとつ上だ。

細かいランクの設定が終わったことで、

複数のランクの足し算引き算は後で。


「俺のランクはDだ」


「私はC」


つまり、俺達のパーティーのランクはCって事か。これはゴブリンの集落を無くす、

盗賊を捕まえる程度などだか、俺にとってはまだまだ足りない。


「そうだ!パーティー名どうする?」


「うーん。そうだ、ドローパンスってのはどう?」


和訳;落ちこぼれ達


「まあ、いいんじゃないの?」


「そうしよう!」


こうして、ドローパンスと言うパーティーが出来たのである。


「じゃ、解散」


「ん。わかった」


「じゃあまた」


「うん。また」

帰って、ティルとオセロでもやろう。




「全部…白だと?」


俺が黒でティルが白でオセロをやった結果、真っ白となった。


「さて、フレム様。負けたらなんでもするといいましたね?」


「高い物買えとかは…流石に止めて欲しいかな」


「いえ、そんな心配は必要無いです。ただ、甘やかしてほしいです」


「あぁ、それくらなら」


そうして俺はティルの頭を撫で始めた。


「フフ。やはり久しぶりに甘えると落ち着く」


「そうだな。最近はセインとかシリアが邪魔してくるもんな」


「1度、スケジュールを組もうかと思った事もある」


「そんなに俺は人気なのか」


「そうなの。全く、気づいてよね」


「善処するよ」


「本当かな」


「気づけらだけど」


「…もう」


そのままティルの機嫌が治るまで甘やし続けた。



次の日。

早速Cランクのクエストを受けた。


「リティも魔法使えるの?」


「まぁ、そうだな」


「ふーん。そうなんだ」


こいつ、魔法使えれば貴族になれること知らないのかな…。



そんな事言っているうちに、俺達は目的地に着いた。


「ここがグールの巣か」


グールの詳細についてはググれば出るので、

ググって下さいBy作者


「先制攻撃といくか。ファイルダウン!」


炎が、空から雨となり、降ってくる。

上手く、モンスターにあてる。


「まず、二十体」


「なら、私も。ウィンド」


ウィルは、風魔法で敵を一点に集める。


「レイン」


敵に水を濡らし、最後の攻撃。


「エルクティクショック」


「上手いな。水魔法からの雷魔法とは」


こいつ魔術も使えるのか。ますます貴族感出できたぞ。


「まぁね」


「んじゃ、帰るか」


「うん」


「またな」


「えぇ、またね」





「フレムお兄様!お帰りなさいませ!」


「ただいま。シリア」


「さて、早速ただいまのキスを!フレムお兄様!」


「やらないよ!ちょ、顔を近づけるな!」


「結婚してるじゃないですかー」


「それでもだ!」


そう。俺達は結婚した。

結婚式は、ものすごく進まなかった。

「ちょっと待った!」

と言いたげなフリアと

キスがどうしてもしたいシリアによって。


はあ、兄妹似た同士だな。

今日も疲れた。

クエストは疲れなかったが、

嫁達の対応が疲れる。


「 フ レ ム く ー ん ? 」


「ひぃ!」


「どういう事なのかなー?」


セインから見たら顔を近づけてるシリアと俺にしか見えない。

それは、キスをしているかのような距離感だった。


「セイン!これには深い事情があって!」


「そうそう。私とフレムお兄様には深い絆が…」


「うるせぇ!お前修羅場にさせんな!」


「後で、ゆっくり『二人きりで』話そうねー」


や、やばい殺される。それから俺はセインと話す時間まで、怯えるのであった。




「来たよ」


「どうぞ、お帰りください」


ヒュン!

と光の剣が光の速度で飛ばされた。


「これでも、まだ軽口叩ける?」


「すみません」


「さて、本題」


何が来るかな。まぁどう行こうと、俺は墓の下の土の中で永遠に寝る事になるであろう。


「私も甘やかして」


「っふへぇ〜?」


「何か言ったの?」


「えっ?あま、えぇ?」


「…私も恥ずかしいので早くして」


とりあえず頭を撫でる。


「…。これは病みつきになるね。ティルちゃんが羨ましい」


「ははっ」


そんなにかと思って、笑っているとふいにドアが開いた。


「フレム様、セイン様」


「ティルちゃん!?これには、深い訳が!」


「まぁ、良いですよ。でも、そこをどいてください。…私も甘えたいです」


「それはダメ。明日にして」


と声を圧をかけて言う。


「ずるいです。セイン様だけ」


ティルは頬を膨らませて言う。

どうやら、ヤキモチを妬いているようだ。


「フレムお兄様!私も甘えたいです!」


まさかの第3の刺客!


「あわわわわわわ…」


「ちょと!シリア!フレム君が困っています!」


「ここは、公平にジャンケンを」


「「「最初はグー、ジャンケンポン!」」」


「やった!勝った!勝った!」


「ちょっと!セインさん!後出ししてましたよね!」


「私が勝っていましたよ」


しばらくして、こちらに皆来て、言った。


「「「フレム(君)(様)(お兄様)は誰が良いですか?」」」


「ちょ…」


俺は、後ろに下がる。皆も前に来る。

やがて、ベッドの後ろまで来る。

まさに、袋のネズミ。


「ねぇ、誰を選ぶの?」


「フレムー。夜中にうるさいわよ。

って…」


「「「「あっ」」」」


「大丈夫。うるさく無かったわ。ちょっと、記憶を無くしてくるわ。孫の顔が三人も見れるとはね。楽しみだわ」


「「「「誤解だって!」」」」


その夜、俺の屋敷に苦情が殺到した。



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