2-2

「だめです来夢くん、そんなこと…」

「大丈夫、宝がいるからしないよ」


私の方を見る来夢くんの顔は、怒りに満ち溢れていた。


「殺されたくなかったら今すぐ出ていけ」

「はいはい、全く、怖いですねぇ」

「あ、あの草間先生……」

「今日の話はまた後日、彼もいる時にしましょうか。あと、フェロモンは気を付けてくださいね。私みたいなのもいますから」

「てめぇ……」

「そうそう、吸血鬼君もちゃんと構ってあげなきゃダメですよ?」

「黙れ」

「それではまたお会いしましょう、宝"さん"」


そう言って草間先生は帰っていった。

この場にいるのがいたたまれなくなり逃げようとした私を、来夢くんが逃がしてくれる訳もなく。


「あ、あの私はこれで…」

「だめ、あいつが触ったとこ全部綺麗にしないと気が済まない」

「あっ、来夢く、だめ、あぁぁっ」



***



「こ、腰が……」


あの後お仕置セックスと称されて何回シただろう。

気絶しても起こされて、何回もイかされて、たくさんだしてもら…もらって……。


(恥ずかしい!私は何を……)

「おーい宝ー、大丈夫?」


来夢くんの声を聞いて、私はベッドに隠れた。


「たーかーらー、宝ってばー。なに今更恥ずかしがってんのさー」

「無理ですって…」

「ま、いいけどさぁ。今後アレと2人っきりにはなんないでよ?あいつも俺らと同じ異種族、だから」

「へ?」


布団から顔だけを出して確認する。


「気づいてなかったの?あいつ悪魔だよ、あ・く・ま」

「う、嘘…」

「嘘じゃないよー、よくあんなニコニコして弁護士とかやってるよねー。悪魔のクセに」

「で、でも草間先生凄く優しいですよ?」

「でもさ、宝に手ェ出してたじゃん。俺がいなかったら最後までヤられてたよ?」

「う……」

「だから宝はもっと自分がエロいって事自覚して」

「あの…」

「わかった?」


来夢くんの圧に私は、はいと答えるしかなかった。

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