第14話 テレビ局

○ニュース番組 ハイパータイム

  5秒前・4・3・2・・とカウントダウン。

  RNNニュース『ハイパータイム』のオープニング画面、

  ただし、音声は、本番前に最終確認するキャスターの声のみ。

女性キャスター「今日は、暑かったですね」

男性キャスター「それでは、今日の主な項目です」

  オンエアーモニターを食い入るように見ている公一。

  公一は、注意しながらスクリプト表にペンで書き込んでいく。


  洋子と公一のラインのやり取りが、オーバーラップ


よう<公ちゃん~、就職おめでとう!>

                    こう<制作会社だしなぁ>


よう<放送局で仕事できるんだから、良かったね>

                    こう<俺、ドラマやりたかったんだ>


よう<公ちゃん、それは贅沢だよ>

                    こう<国際局でニュース編集だから>


よう<編集だって面白そう>

                    こう<うん>


○国際局

  女性ディレクターが、公一に教えている。

女性ディレクター「公一、特集はカットするんだよ」

公一「はい、わかってます」

  女性ディレクターは、公一の側まで来て、

女性ディレクター「おまえねぇ、学生の時と、違うんだよ。

         わかってます、じゃないよっ、わかりました、だろ?」

  公一は、渋々言う。

公一「はい、わかりました…」

  女性ディレクターは、にこりと微笑み席に戻る。

  公一は、国際局で、オンエアーされたニュースの

  事件、事故、スポーツを再編集して、そのコンテンツをニューヨーク支局へ、

  インターネットで送信する業務を行っている。


○国際局準備室

  女性ディレクターが、公一を案内している。

女性ディレクター「ここが、ニュースのコンテンツを保管している倉庫だよ」

公一「膨大な量ですね」

女性ディレクター「ここには、デジタル放送前からの

         事件、事故のニュースが保管されているんだ」

  公一が、目を丸くしていると、

女性ディレクター「これから、毎日、公一が編集するコンテンツは、

         ここにストックされていく訳だよ」

  と、言って女性ディレクターは、先に部屋から出て行く。

  公一は、棚を見回す。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る