第44話 ハデスの王都 到着

それから 数刻後…


ユウキ

「ん?景色が変わってきたな だけど 随分暗いな…そりゃそうか 影の世界だからかな?」


所々に家があるが どこにも光がない ポツポツと青白い光があるだけで まさしく夜の国だった


サヤカ

「あ!ユウキ見て あそこ やっぱり立派なお城…でも…分かってたけど なんだか寂しい所ね…」

エイガ

「では 城へ案内します こちらへ」


ブラックドラゴンの隣で飛んでいたエイガが ドラゴンの前に出て 城のバルコニーらしき場所へ向かい ブラックドラゴンもそれに従いそちらへ向かう

バルコニーに降りた瞬間 人型の者 真っ黒な影のような得体の分からない者など 綺麗に列を作り エイガ エイシャを迎える


???

「お帰りなさいませ エイガ様…!?こ…これは…い…一体 何があったのですか!?」

ブラックドラゴンの状態 エイガとエイシャの様子を見て 動揺する

エイガ

「とにかく すぐにハデス王の謁見の準備をしろ」

???

「はっ!す…すぐに」

1人の兵士が 急いで謁見の準備の為 奥へ向かう

エイガ

「すぐに 謁見の準備をしますが 少々時間がかかるかもしれません ユウキ殿 サヤカ殿 申し訳ありません…」


ユウキは サヤカを先にドラゴンから降ろし ユウキもそれに続き ドラゴンに降りて答える


ユウキ

「…よっと え? あ はい いいですよ こちらの事は気にしないで下さい」

???

「これは これは 遠い所わざわざありがとうございます 待ちきれずこちらから伺ってしまいました」

エイシャ

「!!!ハデス王!?」

エイシャは慌てて 膝をつく

その様子を見ていた ユウキも膝をつこうとするが

ハデス

「おやめください ユウキ殿 あなたとは 同等の関係のままでいましょう しかし…こ…これは 何があったのだ エイガ」

エイガは 王都に向かう途中で起きたことを 簡潔明瞭にハデスに伝える

ハデス

「まさか 天上界の天使共がこんなところまで…しかし よくご無事でよかった そして グミ殿が天使を一掃し さらに傷ついたドラゴン 消滅しかけていたエイシャまで 助けていただき誠にありがとうございます」

ハデスは ユウキとサヤカの方へ向き 頭を下げる

その様子を見た周りが 明らかに ガヤガヤし始める ユウキはこの状況は非常にまずいと感じ

ユウキ

「!!お…おやめください!ハデス王!今 あなたは 同等と言ったではありませんか?王にとって大事な家臣は 私にとっても大事な方です 当たり前の事をしたまでです 頭を上げて下さい…」

ハデスは ゆっくりと頭を上げ

ハデス

「……なるほど…あのアモン王子が心を許し 全面的に信頼している方たちだ…しかし ここでは ゆっくり話も出来ませんね どうぞ こちらへ…」

ユウキ

「あ…はい わかりました」

サヤカ

「へぇ…意外とユウキもちゃんと喋れるんだね…見直しちゃった ね!グミちゃん?」

グミ

「…………」

サヤカ

「…どうしたの?グミちゃん?」

グミ

「…いや なんでもないさ……」

ハデス王を先頭に 城の内部へ向かう

大きな扉を開くと 大きなテーブルと椅子が8脚あり 会議室のような場所へ案内された

ハデス

「薄暗い部屋で 申し訳ありません これぐらいが我々の限界なのです」

ユウキ

「いえいえ 大丈夫です 問題ありません あ!あと 天使たちに襲われた時 本当に エイガさんとエイシャさんは 私たちの為に奮闘してくれました 感謝していたと伝えて下さい」

ハデス

「ハハッ…わかりました エイガとエイシャは 此度の事で 両者共 1階級上げます ユウキ殿 これで よろしいでしょうか?」

グミ

「………ふん…そんなことより さっさと本題に入ろうぜ」

ハデス

「失礼いたしました グミ殿でしたね?……ん?…いえ では 早速 世界樹の実 についてお話します」

ユウキ

「申し訳ありません グミには 後でキチッと言っておくので…では よろしくお願いします」

ハデス

「世界樹の実とは ここより南にある 大樹 世界樹の幹にあるといわれている 秘宝です」

サヤカ

「え…果実じゃないんだ…」

ハデス

「ええ そうです 誰が名付けたかは わかりませんが 世界樹の実 と呼ばれているのです 世界樹の実は 世界樹から溢れ出た力の源泉が結晶化したもので 奇跡の力が宿っている言われています」

ユウキ

「奇跡の力?それは 一体どういった力なのですか?」

ハデス

「それは 私にはわかりません もしかしたら レミュ老師なら 知っているかもしれませんが…正直 調べようとも思いませんでしたから」

サヤカ

「そうなんですか?私だったら 気になってしまいますけど…」

ハデス

「確かに 気にならないというのは 嘘になりますが 残念ながら 前にも言ったように 誰にも取りに行けないのです 誰も取ることが不可能なのに 調べても仕方ありませんからね…」

グミ

「なんでだ?あそこは 聖地だったはずだ 誰でも気楽に行けた筈だぜ?」

ハデス

「???聖地?あの場所が?グミ殿…どこか違う場所と勘違いなされているのでは?」

ユウキ

「では ハデス王 どういった場所なのか 知っている限り教えて頂けませんか?」

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拝啓 地獄に行ったけど楽しくやってます みるきーうぇい @777milkyway

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