第42話 天使 襲来

エイガ

「も…申し訳ございません!!天使共に気付かれました!!ブラックドラゴンが やられてしまい 馬車が機能していません…す…すぐに 脱出…」

ここまで ユウキに話した後 エイガは天使の槍を 横から数本受け 飛ばされる

グミ

「あらら…全く情けないな…おーい ユウキ サヤカ 脱出するぞー」

グミはユウキとサヤカに魔法をかけ ユウキとサヤカを空中に浮かせる

ユウキは エイガが飛ばされた方を見ると エイガはすでに自分に刺さっていた槍を抜き すでに他の天使を攻撃していた

サヤカ

「ユ…ユウキ!エイシャさんの方向!!」

ユウキ

「え!?お…おい まずくないか…おい!グミ あっちは大丈夫そうなのか!?」

グミ

「はあ?しらねえよ あいつらがどうなろうと 知ったこっちゃねえよ」

ユウキ

「グミ!俺の質問に答えろ!大丈夫なのか!」

グミ

「……けっ…わかったよ…えーっと…あーあ…ありゃ…無理だな あっちの姉ちゃんは もう駄目だな…実力が違いすぎる こっちの兄ちゃんは なんとかなりそうだけどな…これでいいか? さっさと下に降りて もう帰ろうぜ ったく 帰るのに結構時間がかかるぜ…」

ユウキ

「グミ!お前の力だったら助けられるんだろ?助けてやってくれ!」

グミ

「やだね…俺の魔力は温存しときたいんだ こんな意味のない事に 魔力を使うのはごめんだ」

ユウキ

「………そうか…わかった…サヤカ!前にやった火の魔法で エイシャの援護してやってくれ!」

サヤカ

「え!?…う…うん…わ…わかった…」

サヤカは 無我夢中で火の魔法を重ねるが 途中で集中力が切れてしまい 80重ねた所で 発動してしまう

サヤカ

「あ!!まだ…80なのに!!」

80の重なった火の魔法は エイシャを攻撃しようとしていた天使にめがけて飛んで行く そして 見事に命中し 80でも相当な威力で 天使は一瞬で焼失してしまう

グミ

「い!?な…なんだ…今のは…サヤカが やったのか…やっぱり この2人…異常だぜ…」

ユウキ

「おお!す…凄い…サヤカ!その調子だ!………って…サ…サヤカ…どうした?」

サヤカ

「あ………ああ……」

サヤカは自分の魔法で 天使を焼き 焼失してしまった事実を 受け止められずにいた…

ユウキ

「お…おい!どうした?サヤカ!しっかりしろ!」

サヤカ

「…だ…だめ…ご…ごめんなさい…ユウキ…わたし…出来ない…出来ないよ…うぅ…」

ユウキは ようやく気付く…サヤカに戦闘なんて出来るわけない事を…

ユウキ

「くっ…どうすれば……グミ!お前は何もしなくていいから 俺だけでいい!エイシャの所へ飛ばしてくれ!この木剣で何とかするから!頼む!」

グミ

「…………全く…ユウキだけ飛ばせるわけにはいかないだろ…わかったよ…お前は ほんと 呆れるぜ…」

そう言うと グミは大きく息を吸い 超音波を広範囲に響かせた

超音波が空全体に広がり 数秒たつと 天使たちが一斉にバタバタと落ちていく

エイシャ

「な…なにが…どうなった?…くっ…私の体力も限界か……こんなところで……え?」

エイシャは 天使にスリップダメージをもらい もはや消滅を覚悟したが みるみる体力が回復していく

グミ

「……ふん…感謝しろよ…俺の主人にな…」

グミは エイシャに回復魔法を使い エイシャの体力を回復させた

エイシャ

「あ…あなたが…わたしを回復して…な…何故…あなたほどの方が…」

グミ

「はあ?ここでは 当たり前だろ?弱者が強者に従う ただ それだけってことだ…もう 大丈夫だな?」

エイシャ

「…はい あ…ありがとうございます…」

エイシャは 癒された事に感謝しつつ 驚きを隠せずにいた 明らかにこの赤い球は恐ろしく強い なのに あの2人より自分の方が格下と確信している

ユウキ

「お!なんだなんだ?…天使たちが どんどん落ちていく?グミがやったんだな!さっすが!」

サヤカ

「ご…ごめんなさい…私…」

ユウキ

「…しょうがないよ…気にしなくていいさ…」

グミ

「そんなことより あんまり状況は良くないぞ…馬車も駄目になったみたいだし…」

サヤカ

「ね…ねぇ あの馬車を引っ張っていたドラゴンはどうなったの?」

ユウキ

「どこかに 落ちたんじゃないのか?まだ 助かるかもしれない!」

ユウキは 周りをキョロキョロしているが 時々 チラッチラッと グミを見ている

グミ

「……ここまでくると ただのイヤミだぜ…まだ 命令された方がスッキリするわ!」

ユウキ

「ハハッ…バレた?だって俺じゃわかんねーもん…攻撃手段この木剣しかないし…スキルとか魔法とかもないし…どうせ…俺は 何にも出来ないし…」

グミ

「だああぁー!仮にも お前は俺の主人なんだぞ!ウジウジするんじゃねえよ!…ったく とりあえず 下に降りるぞ…」

グミは サヤカとユウキと一緒に下に降りる

グミ

「えっと…あそこか…いたぞ…」

ユウキ

「!!!こ…これは…た…助かるのか…」

右の翼は見るも無惨な姿になり 息も絶え絶えになっているドラゴンを発見する

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