第32話 赤い球の名前決定する

ゴムド

「もう一度 木剣に封印をした方がいいかもしれんのぅ…」

ユウキ

「うん たしかに こんなのにずっと付き合うのはごめんだ で ゴムドさん どうしたら 木剣に戻せるのでしょうか?」

ゴムド

「うむ ユウキ殿 木剣に封印すると 考えてみて下され」

???

「お…おい また 封印するのか…もう 悪さしねぇから 勘弁してくれ…」

ユウキ

「えっと…木剣に封印っと…んーっ…こうかな?ん?あれ?もう一度…んーっ…」


ユウキがいくら 木剣に封印と考えても 赤い球の魂は 木剣に封印されることはなかった


ユウキ

「……ゴムドさん 駄目みたいです…」

ゴムド

「うむ…そうみたいじゃな…して すまぬが 木剣を一度見せてもらってよろしいかな?」

ユウキ

「あ!!近づいても 大丈夫なんですか!?」

ユウキは 慌てて距離をとろうとする

ゴムド

「先ほどは失礼した 少しなれたようで さほど 問題ではなくなった まだ 少し震えるがのう…ハハハッ」

ゴムドは ユウキにゆっくり近づき ユウキが持っている木剣をマジマジと見つめる…

ゴムド

「…なるほどのぅ…これには もはや 封印する力は残っておらぬようじゃ…」

ユウキと赤い球

「「ええーっ!!じゃあ こいつとずっと一緒に いないといけないの!!」」

ゴムド

「すまぬ ユウキ殿 しかし わしも鍛冶屋の端くれじゃ なんとか こやつの封印の手立てを探して見るから それまで そやつの面倒をみてやってくれまいか?…まあ どうしても嫌だというなら ユウキ殿が 消滅を願えば 跡形もなく消滅させることも可能じゃろうて…」

ユウキ

「へー…俺なら消滅させることも可能か…おーい お前 どうする?消滅する?」

???

「そ…そんな…な…なんで…こんなことに…」

ユウキ

「……なんだか 少し可哀想になってきたな…周りに危害を加えない事を誓えるか?それを破ったら 問答無用でお前を消滅させる それでいいか?」

???

「わ…わかった 誓う…誓うから…消滅させるのだけは 勘弁してくれ…」

赤い球の魂は 目線を逸らしながら 今後の事を考える…

???

『…とにかく 今はおとなしくしておこう なんとか こいつの能力を奪い 機会を見て 乗っ取ってしまえば…』

ユウキ

「あ…そうそう 一つ言い忘れていたことがあった」

???

「な…なんだ?」

ユウキ

「もしも 今はおとなしくして 俺の能力を奪って チャンスがあれば 乗っ取ろうとなんて考えても 消滅させるよ?」

???

「!!!な…なんで!?」

ユウキ

「不思議か?お前の考えてることが 俺の頭の中に流れて来るんだよ!!」

???

「…う…うぅ…消滅だけは…消滅だけは…あ!そ…そうだ!俺は ある程度魔法が使える!す…少しは 役に立つぜ!な!な!」

ゴムド

「…触っただけで お主の封印を解いてしまい さらに 無意識に封印までしてしまっている方じゃぞ…お主の魔法程度で 助けになるとは思えんがのぅ…のう ユウキ殿」

ユウキ

「いえいえ 俺 魔法一切使えないので ちょっと魔法に憧れていましたから それはいいかもと 思っています」

ゴムド

「またまた ご謙遜を…あなたほどの満ち溢れる力の持ち主が そんなことあるまいて」

ヒデオ

「残念ながら 使えないのは 本当のようなのだ ただ 今のところはって事だな もしかしたら 使えるようになるやもしれんが…」

ゴムド

「そうなのですか…これは…いや…不思議なこともあるのですのぅ…」

ユウキ

「あ…あの もしかして 俺…魔法が使えるようになるんですか!?ゴムドさん!」

ゴムド

「…申し訳ないが…あなたは わしが把握出来る許容範囲を 遥かに超えておるのです…わしには 答える事が出来ません…」

ユウキ

「そ…そうですか…いえいえ…ありがとうございました…で…」

ユウキは 赤い球に目を向ける

???

「う…な…なんでしょ…で…すか?」

ユウキ

「別に普段通りの話し方で構わないよ…とりあえず 名前がないとな お前 名前は?」

???

「…俺の名は グミトルス イカマ ニオ タシクゴジットが姓で 名は…」

ユウキ

「長いわ!覚えられるか!えっと…最初 何だっけ?」

???

「は?これぐらい覚えろよ…ったく なんで お前みたいなのに……」

ユウキ

「……丁寧に話す必要はないって 言ったけど暴言まで許した覚えはないぞ…」

ユウキは ムッとし 赤い球にたいして 躾をする

???

「ぐぎゃああ……ご…ごめんなさいいぃぃ…」

ユウキ

「んー…どうも…力加減が難しいな…まあ これは 慣れしかないね えっと…たしか グミなんちゃらって言ってたな…よし お前は今日から グミだ うん これなら分かりやすい はい 決定」

???

「………ううう…あ…も…もう…」

赤い球の魂は 最初に比べて 大分しぼんでしまう

ゴムド

「……むぅ…まずいのう このままでは 完全に消滅してしまうかもしれんな…」

ユウキ

「やりすぎちゃったかな…ゴムドさん なんとかなりますか?」

ゴムド

「うむ 手をかざして 少し体力を補給してあげれば 元に戻るかもしれんのぅ…ユウキ殿 そやつの上に手をかざしてみてくだされ」

ユウキ

「こうかな?」

ユウキが 手をかざすと みるみるしぼんだ体が 元に戻って行く

グミ

「……お!ふぅ…助かった…やい!俺の名は れっきとした名前があるんだ グミトルス イカマ…」

ユウキ

「長いから お前の名前は グミ で決定してんの」

グミ

「……くっ わかったよ わかりましたよ…もうグミでいいよ…」


また 躾という名の 暴力されたらかなわないので グミは 言うことを聞くこととにしたのだった

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