第27話 お披露目会 終了

アモン

「は!?ガムラ!お前ダメージを受けたのか?」

ガムラ

「うむ とっさに防御壁を出したので 対したダメージではないが 確かにダメージを受けたわい…

サヤカと申したのう…一体何をしたのじゃ?」

サヤカ

「え…ええーっ!!ダメージ受けちゃたんですか!?ごめんなさい!ごめんなさい!」

ダメージを受けるとは サヤカ本人も思ってなかったらしく ひたすら ガムラに謝っていた

ガムラ

「よいよい…別に問題などない それより 教えてもらえないかのう…何故 わしの火炎無効を突破出来たのか…」

サヤカ

「あ…あの 1回だと弱かったので 重ねがけ出来ないかなぁ…って思いましたから 重ねがけしてみました…」

ガムラ

「か…重ねがけ?火の魔法に火の魔法を重ねたというのか?…うむ 連続で放ったとかそんな類ではないのう……シシシッ レミュ老師よ そのような事 ありえるかのう…」

レミュ

「ないない…ありえないよ 魔法に魔法を重ねるなんて芸当出来るわけない…そんな事例聞いた事もない…仮に出来たと想定しても 無効を突破するなんて 数回程度じゃ無理だよ で 聞くけど サヤカ……一体何回重ねたんだい?」

サヤカ

「え?ご…ごめんなさい 基準がわからないし 無効って言ってたから 大丈夫と思って…と…とりあえず 100回程…」

レミュ

「ひゃ…ひゃっかい!?う…嘘だろ…サ…サヤカ?あ…あの とりあえずって言ってたよね…も…もしかして やろうと思えば もっと重ねがけ出来るって事!?」

サヤカ

「え…えっと わからないけど…たぶん まだ重ねがけ出来そうかな?って思います…で…でも カイさんも 確か防御壁?を何重も重ねてましたよね?それを ヒントにしてみただけで…」

カイ

「あれは 確かに重ねるって言ったけど 今 君がした事と性質が違うんだ 僕がしたことは 同じ力を持つ防御壁を2つ使ってるだけなんだ 少しわかりにくいかな? もし 僕が君と同じ性質の重ねがけが出来たなら 防御壁は1つだけど 2倍の力を持った防御壁が出来ちゃうってことだね 本来そんなこと出来ないんだけどね…一体どうやったの?気になるなぁ」

サヤカ

「え?…えっと…ただ 火の魔法をたくさん重ねたら 少しは強くなるかなって…」

レミュ

「ふーん…なるほど 理屈じゃないんだね… 多分 サヤカはなんとなく感覚でしているってことなんだ……って!納得できるかぁーー!!」

レミュは 両手で頭を掻きむしりながら叫んだ

アモン

「ハハハッ…ったく つくづく面白い奴らだな これなら 充分な戦力になるな…だが…クセが凄すぎて どうしたらいいか…」

黒影王 ハデス

「………その2人にしか 出来ぬことをしてもらえば 良いのではありませんか?」

アモン

「この2人にしか出来ない事? ハデス 何かあるのか?」

ハデス

「…この2人でも 出来るかどうか分かりませんが もしかしたら この2人なら踏破できるやもしれません……」

アモン

「!!お前…まさか…」

ハデス

「ええ そのまさかです 秘宝 世界樹の実 持ち帰ってこれるやもしれません…」

アモン

「い…いくらなんでも厳しすぎる!!あの秘宝は オレの親父でも無理だったんだぜ!しかも 親父が挑戦した時より 今はさらに悪化しているって話だ!」

ユウキ

「え?なになに?俺達しか出来ない事あるの?」

ハデス

「その通りです 我々…いや 誰も そこに辿り着く事は不可能なのです……ただ あなたの その無限とも思われる体力があれば もしかしたら 到達し帰還出来るかもしれません…」

ユウキ

「へぇ…えっと…なんだっけ?世界樹の実?だっけ?それ 取ってきたら 凄い事?」

ハデス

「ええ…もちろんです 誰にもなしえなかった事ですから」

アモン

「駄目だ!駄目だ!ユウキ!お前たちには ちゃんと相応しい事をしてもらう いいな!」

レミュ

「と に か く!今日の所はお開きだ いいね!各王も こいつらが 多くの犠牲を払ってでも 連れて来た価値があった事は 理解できたはずだ それでいいね!」

アモン

「くっ…わかった これにて終了とする この件について もはや議論する必要なし 以上」

ユウキ

「なあなあ 世界樹の実ってなんだろうな?なんだか凄そうだよな そう思わないか サヤカ?」

サヤカ

「ユ…ユウキ 出来れば危ない事 してほしくないんだけど…」

ヒデオ

「その件は また後だ 一度 家に戻ろう」

ハデス

「ユウキ殿 色々悩ませて申し訳ございません ただ 世界樹の実を取りに 行く 行かないは別として 一度その場所について お話だけでも いかがですか?」

ユウキ

「あ!はい 聞きたいです」

ハデス

「そうですか それは良かった ただ本日は色々ありましたから 後日ということで 数日後に こちらから 使者を出しますので その時でも」

ユウキ

「あ はい!よろしくお願いします」

この時 ユウキは心の底から 喜んでいた どう考えても この世界で 自分自身が力になれるとは到底思えなかった ところが 自分しか出来ない事がある これを 見事に成功すれば この世界で堂々と出来ると……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る