第27話 戦いの終わり、勇者の死
勇者ダン様は魔王キッシュを倒されました。魔王キッシュは胸を一突き、勇者ダン様は腹を刺され致命傷でした。
二人は倒れ、勇者様に駆け寄る私ポミ。私はどうしていいか分からない。回復魔法を掛けても勇者様の血は止まらない。
「勇者様ッ!! 勇者様ッ!! 勇者様ーーーーーーッッ!!!! 死なないでッッ!!」
私は精一杯叫んだ。魔王の娘達は魔王の死でサルッサ王国からモンスターを退いた。
勇者様の上半身を抱きしめる12歳の私。勇者様は死に際小声で仰りました。
「僕が死んだら、あのログハウスに来て欲しい。」と。
勇者ダン様は死にました。私は勇者ダン様と魔王キッシュを魔王の娘達と魔王城の近くに埋めました。
「まあ、こんな事になってしまったがお互い全力を尽くしたんだ。我々も悔いはない。そういえば、魔王様も昔は勇者だったそうだ。どんな思いでダンと戦ったかは今となっては分からないがな。」
魔王の娘達は8人揃った。
「ウッウッウッ。勇者様ッ!!」
「キヒヒ! 泣くな! お前も魔王軍に来ないか?? もう人間に義理建てする必要は無いだろ? お前、モンスターだし。」
「魔王様はノストラダムスの大図書館で未来を知った。いずれ人間は魔物を全て滅ぼし、そして人類自身も滅ぶと。それを阻止したかっただけなんだ。」
「だからって!! だからって!! 勇者様は死ぬ必要は無かった!! ウッウッウッ。」
「泣くなって。」
「シッ!! この子はもう。」
「そうだな。またな。サキュバスコウモリ!!」
私は魔王の娘達と別れてはじまりの町の隣の森。私達のログハウスに向かった。勇者様は何を伝えたかったのか。そして私は頭痛がした。心臓も痛い。ぐったりしながらも勇者様の遺言だけを頼みにログハウスに帰った。
続く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます