第21話 ダンとポミの出会い。

 それは勇者パーティが魔王城に向かう道中。私ポミはモンスターなのに勇者パーティに拾われた。


 その時の私は体長二十センチ。体が傷だらけのコウモリモンスター。道中の道端に落ちていたところをダン様に拾われた。ダン様は検診に私を看病し、飼育した。私は傷も治り勇者様のサポートをするほどまでに回復しました。


 ある日の夜の事。野営をする中田は言いました。それはダン様と私が寝ついている頃の事。


「ダンのやつ、拾ったモンスター育ててるけど、殺した方が良かねえか?」


 中田は木田の献身的な飼育に機嫌が悪い。


「でもあんな小さい子が死にかけてたんだからしょうがないよ。木田君は優しいもん。」


 小水はダン様を庇う。


 中田は焚き火に枝をくべながら言う。


「なあ、本気? あのモンスターは俺達の役に立つのか? 強くなったら俺達を襲うようになったりしないか??」


 この世界の全ての知識を得ているかのような笑可に中田は聞く。本気はクスッと笑って言う。


「大丈夫だ。木田に預けてれば我々を襲うことはない。」


 次の日もダン様は私の飼育をしてくれました。私もダン様のサポートをしました。





 夢の中。私はダン様に伝えます。ダン様を抱きしめながら。


「ダン様? この時があったから私はダン様にお仕えしてます。ダン様はもっと自信を持って下さいまし。一緒に魔王幹部を倒しましょう。」


 魔王城魔王の娘達と魔王三幹部が見守る中私と勇者様は起き上がります。両手を握り抱きしめ合いながら。


 私は戦います。またあの生活を取り戻す為。あの木漏れ日のログハウス生活を守る為。


                   続く

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