第6話 はじまりの町エメラルディア

 王女の初夜から数年後。勇者ダンと私魔物少女ポミははじまりの町の隣の森にログハウスを建てて暮らしていた。


 今日はログハウスで勇者ダン様が早起きをしてらっしゃいました。勇者ダン様はたまに早起きをするのです。ポミは知っています。


 勇者ダン様がログハウスの前で日課のアイアンソードでの素振りをしていると。女性の叫び声が聞こえるのです。


「見つけたッ!! 勇者ダンッッ!!!!」


 私は見ました。一人の女性が勇者様に殴りかかって来たのです。ダン様はされるがままですが確実に受け身を取ってました。ダン様は女性に手をあげない主義の様です。殴りかかって来た女性は金髪ロングヘアーのフード、美乳、黒のローブの可愛い子です。


 お忍びの旅のような出立ちです。遠くで兵士の匂いがします。


 ポミは思います。プンプン、勇者様? どこでそんな子を見つけたのですか??


 その女性は喚く。


「勇者ダンッ!! 私よッ!! サルッサ王国の王女ッ!! エメラルディアッ!! あなたのせいでッ!! 私がどんな目にあっているかッ!!」


 ポミは何が何やら分からず割って入るのです。


「ちょっとそこの痴女さんッ!! 勇者様は鍛錬中ですッ!!」


 齢12歳形態の幼女ポミは人間推定16歳につかみかかる。私はそう言うとエメラルディアさんはきっと私を睨み、勇者の腕を掴む。ダン様は為されるがまま。


「ちょっと! こっち来なさい!! 勇者ダン!!」


「ああ??!! ええ?! ちょっとおばさん!! 勇者様を掴むんじゃ無いわよ!!」


 私はエメラルディアさんを振り解こうとするがこの痴女はダン様の腕を掴んだまま魔法陣を繰り出す。移動魔法だ。


「あなた達はサルッサ王国に戻って貰います。そこで父サルッサ王に勅命を受けなさい。」


 私達はそのまま魔法陣の光に包まれサルッサ王国へ。


 まじ、ヤベェ。このおばさん!! ポミはそう思うのでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る