容易く手に入る劇薬

シンナーに傾倒する少女達を、幼い女の子(作者様でしょうか……)の視点から垣間見る作品です。

揮発性溶剤で気持ちよくなりたい、その影には少女達自身の心の闇があり、それを救ってくれる存在が居なかったというのが、女の子の視点から垣間見えます。

今はシンナーを吸う行為自体は流行って居ないと思いますが、一昔前の脱法ハーブや、昨今の市販薬のオーバードーズ等、その代替となる行為はいつの時代も尽きる事がありません。

私の夫の友人は、思春期にシンナーの中毒となり、病院に運ばれた時には手遅れで、残念ながら亡くなっております。

シンナーにせよ薬物にせよ、命の危険を孕むからこそ禁止されています。

かつての少女達が無事であって欲しいと心から願いつつ、今正にこの作品を読んで、救われる子供達が居るかもしれないとも思います。

多感な十代の若者にこそ読んで欲しい作品です。

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