第6話
◇
そこから小難しい話を省いて説明をした後に服を着させ、とりあえず食事をすることにした。
優子はとても美味しいと言ってくれて、幸せそうな顔をしていた。
優輝の方は……一応食事は自分で出来るようだ。遅々としたペースで、どうも壊れた機械に見える。おっと、他意はない。
そんなこんなで食事も終わり、午後6時。俺は二人を病院につれていくことにした。ちょうど近くにはお袋が入院している総合病院があるため、そちらに連れて行く。主な目的は傷についてだが、優輝の異常――もとい、人間道具による「人間の支配状態」の解除を狙うためだ。
実のところ、俺も人間道具について知っていることは少ない。一つ分かるのは、人間を――道具でないものを道具として扱えるようにする発明ということ。他の情報は「知る必要ない」と親父に閉口されてしまった。さすがにそこで無理やり情報を吐かせられるほど俺は話術に長けていない。自分の才能のなさを恨むばかりだ。
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