第29話催眠術1

「せ〜んぱいは、催眠術って信用しますか? 

 昨日、テレビ番組で催眠術特集を放送していたんですけど。私は信用しないと言いますか、嫌だなって思います。もしも仮に数年間修行を積んで、本当に催眠術が使えるようになったとします。催眠術なので、自由自在に他人の心と身体を操れると仮定します。それで意中の相手に催眠術を掛けて恋仲になったとしますね。そんなの卑怯以外の何者でもないですよね。不正、反則行為、チートとも言えますけど。催眠術を掛けられた相手にも意中の相手が居る事を考えたら、運命を無理矢理に捻じ曲げる行為ですよね。

 だから私は催眠術断固反対派です」



「え、何時に無く力説が凄いですか? そうですね、昔読んでた漫画にそんなの感じの描写がありまして、結局誰も幸せに成れなかったんですよ。その時の落胆感を思い出して憤ってしまいました。

 催眠術って、有効利用出来る方法があると思いますか? 対象者に空を飛べって、命令したって飛べる訳ではありませんし」



「ハイ、苦手な食べ物を克服させるのの使えば良いですか? 成程確かにその通りですね、流石せ〜んぱいです。

 私も子供の頃はピーマン、椎茸、シメジ、チンゲンサイ、ザーサイ、人参、山菜、唐辛子、ゴーヤ、セロリ、春菊、トマト、茄子、ニラ、ネギ、ブロッコリー、レバー、パセリ、南瓜、塩辛は苦手でしたから。今は平気ですけど、子供の頃は苦味と匂いの強い物は駄目でした。

 せ〜んぱいは今でも苦手な食べ物は有りますか?」

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