第3話 籠城する妖魔軍団の焦燥、復活への第一歩

悠斗が頭を悩ませている頃


「私が一番・・・かしら」


妖魔軍団インデックスの本拠地では、ある会議は始まろうとしていた


妖魔軍団インデックスの本拠地、万能要塞ばんのうようさいオールインは、広大な空間に存在する重厚な城塞で、そこには圧倒的な威圧感が漂っていた。しかし、その内部には、家族のように温かい雰囲気が広がる一室があった。そこは、軍団のリーダーたちが集まる会議室であり、特に作戦会議が行われる際に使用される場所であった


室内は広く、中央には大きな円卓が置かれており、その周囲には6つの椅子が並べられていた。天井からは柔らかな光が差し込み、どこか落ち着いた雰囲気を醸し出している。壁には軍団の紋章が飾られ、それぞれのリーダーたちの個性が反映された装飾品が配置されていた


「少し、休ませてもらおうかしら…」


最初に現れたのはエーテルだった。


エーテルは、星光せんこう支配者しはいしゃの異名を持ち、悠斗が不在時の妖魔軍団インデックスのリーダーである。金髪のロングヘアーが光を受けて輝き、Kカップの豊満なバストを強調するような白いドレスを纏いながら、部屋に入ると、エーテルは静かに席に座った。彼女の瞳は、真面目さと純真さを映し出しており、その奥には少しの不安が隠れていた。


「魔力が尽きるなんて、こんなこと……がいれば…」


エーテルは小さく呟いた。魔軍団インデックスは人間態と怪人態の二つの姿を持っているが、魔力切れにより、人間態になれず、怪人態の状態なのだ


続いて部屋に入ってきたのはヴェイルだった。


ヴェイルは、暗黒あんこく司祭しさいの異名を持つ、悠斗が不在時の妖魔軍団インデックスの副リーダーとしてエーテルを支える存在であり、闇の司祭である。彼は232センチメートルの巨体は圧倒的な存在感を持ち、白髪のボサボサとした髪が影を作り、暗黒の司祭という名にふさわしい姿をしていた。重々しい足取りで部屋に入ると、エーテルに穏やかな笑みを浮かべた


「エーテル、どうした?いつもの元気がないじゃないか」


勇猛果敢で仲間思いのヴェイルは、まるで家族を励ますように言葉をかける


「そうね、ヴェイル。あなたがいるなら、きっと大丈夫。ありがとう」


エーテルもそれに応じて微笑んだ


次に現れたのはヴォルティだった


ヴォルティは大蛇おろち軍神ぐんしんの異名を持ち、ヴォルティスペード団のリーダーとして軍団を統率している。彼は210センチメートルの長身で、紫髪を一本結びにしていた。双剣を背負い、豪快な笑みを浮かべながら部屋に入ると、まるで友人の家に訪れたかのようにリラックスした態度で椅子に腰掛けた。


「お前たち、何をそんなに沈んでるんだ!こんな時こそ、力を合わせる時だろう!俺がついてるんだ。困難なんて、笑い飛ばして乗り越えればいいんだよ!」と、情に厚いヴォルティは、豪快な笑い声を響かせた


「さすがヴォルティ、いつも通り元気ね。でも、その元気を私たちにも分けてほしいくらいよ。」


エーテルが冗談交じりにそう言う、ヴォルティは豪快に笑い声を上げた。


「俺の元気をお前たちに分けられるなら、いくらでもやるさ!」


次に現れたのはスカイラだった。


スカイラは、蒼天そうてん覇者はしゃの異名を持ち、スカイラハート団を率いるリーダーである。彼女はプライドが高く、青髪のトライテールが特徴的だった。211センチメートルの彼女は、宝剣を腰に携え、堂々とした足取りで部屋に入った。


「状況は厳しいけど、今は無理をしない方がいいわ。魔力の消耗が激しいこの状況では、無理をしても逆効果よ。」


スカイラの冷静な分析に、他のメンバーも真剣な表情で頷いた。彼女の言葉には重みがあり、冷静な判断力は常に仲間を導く力となっていた


「私たちが揃っている限り、何とかなるはずよ」

スカイラは冷静な声で言い、そしてエーテルの隣に座った


続いて現れたのはヴェルデだった。


ヴェルデは、深淵しんえん魔導姫まどうひめの異名を持ち、ヴェルデダイヤ団を率いるリーダーである。桃色のツインテールが特徴で、202センチメートルの長身にしてはやや細身の体つきだった。ヴェルデは真面目で素直な性格だが、ギャグが好きな一面もあり、場を和ませる存在だった。そのギャグは恐ろしくつまらないが……彼女はいつものようににこやかに部屋に入ると、みんなの顔を見渡して軽く手を振った。


「みんな、何か楽しい話でもしているの?」


その無邪気な態度に、他のメンバーも少し肩の力が抜けた。ヴェルデの明るさは、常に彼女たちの心を和ませる効果があった。


「ヴェルデ、ここで楽しい話ができるとでも?」


ヴェイルが苦笑いを浮かべながらそう言うと、ヴェルデは「うふふ」と笑い声を上げて答えた


「だって、暗い顔をしているよりも、少しでも楽しくしないと疲れちゃうじゃない!」


ヴェルデは優しい声で言い、席に着いた


「それにしても、この状況…少し笑えるかもね。私たちがこんな状況に陥るなんて、誰が想像したかしら?」


彼女は少し自嘲気味に笑いながらも、みんなを安心させるためにあえて明るく振る舞っていた


エーテルはヴェルデの言葉に微笑み、彼女の隣に座って肩を叩いた


「ありがとう、ヴェルデ。あなたがいると、少し安心できるわ」


最後に部屋に現れたのはガルムだった


ガルムは神聖しんせい翼剣よくけんの異名を持ち、ガルムクラブ団を率いるリーダーである。彼は緑髪のオールバックが特徴的で、217センチメートルの高身長にしては比較的軽装の姿だった。ガルムは常に騎士道精神を重んじており、仲間を守ることを何よりも大事にしている。部屋に入ると、彼はすぐに皆に敬意を示し、落ち着いた声で挨拶をした。


「遅くなった。皆、揃っているようだな」


ガルムは真剣な表情で言い、空いている最後の席に座った。


「我々が一致団結すれば、どんな困難であろうと乗り越えられる…我も騎士としての誇りを持って立ち向かおう」


ガルムは全員を見渡しながら言葉を続けた。


部屋には全員が揃い、エーテルが会議の進行を務めることとなった。


「さて、みんな。今、私たちが直面している問題は魔力の枯渇による拠点からの脱出不可能という事態。しかし魔力を回復させる方法があると分かったの」


エーテルは真剣な表情で説明を始めた


「なんだと!本当か!」


ガルムは驚いたように声を上げる


「ええ、あるスート兵の爪に血液が付いていたんだけど、その血液に、純度の高い魔力が含まれることが分かったの」


「本当なの?」


「ええ、もしかしたら拠点から出られる上に…人間態になれるわよ」


「まじか!!」

ヴォルティが驚いたように声を上げる


「そこで、ヴォルティ、スカイラ、ヴェルデ、ガルム…貴方達の協力が必要なの」


エーテルは4人に視線を向け、決意を込めて言葉を続けた


「今回は、私たちの存続がかかっている……出来るか?」


ヴェイルが続いて言葉を引き継ぎ、場の緊張感を高めた


「俺の軍団の戦士たちは皆、最強だぜ。誰を選んでも、きっちりやり遂げるだろう」


ヴォルティは自信満々に頷いた


「うちの軍団も同じよ。任務の内容をしっかり伝えれば、確実に成功させてくれる」


スカイラも同意しつつ、冷静に言葉を添えた


「私の軍団も頼りにして。みんな、真面目に取り組んでくれるはずだから」


ヴェルデは軽く笑いながらも、真剣な目をして言った


「我の軍団も騎士としての誇りを持って、任務に臨もう。任務は必ず成功する」


最後にガルムが、毅然とした声でまとめた


「ありがとう」


エーテルは全員の言葉を聞き、安心感を得る


「けど、今回は上級スート兵を一体ずつお願いしたいの」


「上級スート兵を?」


「本来なら、貴方達が力を注げば、いくらでも生み出せるけど、今は100体が限界な上に新たに生み出すことが出来ないでしょう。貴重な上級スート兵をお願い出来る?」


「いいだろう」

リーダーたちは頷き、準備を始めようとした


「………」


その時、仮面を被った謎の人物が、入ってきた


「………」


6人がその人物に視線を向ける


「………」


その人物が手を翳す


「「「「「「……わかりました。オーマ様」」」」」」


それぞれ部屋を出ていくのであった


「………」


オーマという人物を残して

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