七歳くらいだった私はその人と庭で雪だるまを作っていた。

「名前つけようよ」

 完成した雪だるまを見て、私は言った。

「なんてつけるの?」

「ユッキー」

「いいね」

「ユキロー」

「それもいいね」

「ユッキン」

「いっぱい思いつくね」

「じゃあ、全部合わせてユッキローン」

「おもしろいね」

「でも、やっぱりイチゴが好きだから、イチゴちゃん」

「なにそれ」

 その人が笑った。私も笑った。

 秋のキャンプの時のあまりだろうか。目玉にしていた松ぼっくりが片方落ちた。

 なぜかそれだけは鮮明に覚えている。

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