隣の生徒は戦闘員

【第6章：嵐前の静けさ-4】

さらに早い時間、ストレイズ基地では、二人の怪人が夕焼けの余韻が消える前に、今日の指定目標に達成した。

「15本目、成功だね！」

「だんだんと自分を尊敬してきました。」

拱橋のポーズを保っていたコモドニは、失敗した起き上がりの動作で地面に伏せてしまった。

「うぐ…失敗した、綺麗な締めくくりになるはずだったのに。」

「ははは、毎日からあげを食べているから、体型が太ってしまったんだ。」

「このモンスターたちは本当に面白いですね。」

座り込んでいる悠月は、携帯で写真を撮ろうと思っていましたが、どうしてもうまく撮れず、ぼんやりとした人の影像しか残りませんでした。

この時点で、影豪も2時間の勉強を終え、腰を伸ばして外に出て、暗い天気を見て口にした一言。

「変だな、前回外に出たときはまだ太陽があったはずだ。」

「あの空間からどれくらい出ていないんだ？もう終わったから戻るべきだよ。」

木の柱から飛び降りるイカ怪は、情熱的に触手をひねりながら悠月を引き留めた。

「悠月ちゃん、一緒に夕食を食べませんか？」

「家に用意してあるし、それに餃子もう飽きたし。」

「じゃあ仕方ないな、気をつけてね。」

悠月が立ち上がって帰る準備をしていると、甲殼じじが出てきて、手には携帯がありました。

「山陸くん、携帯を忘れたみたいだ。誰か返してくれないか？」

「あいつは本当にど忘れしやすいんだよね、明日の朝、学校で彼に渡そう。」

影豪は考えることなく前に進み、携帯を受け取ろうとするが、もう一方の手に掴まれた。

「あげるよ！帰るときに彼に持って行ってあげる。」

「あなたは山陸家の近くに住んでいますか？知らなかったな。」

「うるさい、渡してよ！」

耳が赤くなった悠月が一瞬で携帯を奪い、基地を急いで出て行った。

彼女が去るのを見送る甲殼じじ、イカ怪、コモドニ、そして影豪の4人が順番に言った。

「うーん、これが青春だな。」

「羨ましいやつだ。」

「俺も盛大な恋愛がしたいな、なんで女怪人がいないんだろう？」

「テーブルの上の携帯は誰のだ？彼女は自分を忘れたのか？」

肉の選定を終えた私は、野菜果物エリアの通路で愛紗の姿を捜しました

「彼女はただ野菜を買いに行くだけで、どうして見当たらないのだろう？」

何列もの棚を通り過ぎ、ようやく缶詰の通路で対象を発見した。

小柄な愛紗が一生懸命に足を伸ばし、棚に置かれたものを手に取ろうとしていました。

彼女の横に歩み寄ると、手伝おうと思った瞬間、愛紗が一歩踏み込んで上の缶詰を掴もうとしているところで、バランスを崩し、私は慌てて後ろから抱きとめた。

「ご、ごめんなさい！」

私は急いで手を離し、結果的にはパニックに陥った愛紗が床に散らばった缶詰に踏み込んでしまい、再び後ろに倒れ、彼女全体が私の胸に寄りかかりました。

洗髪料の香りが鼻をつき、心臓の鼓動が激しくなりました。

脳内に湧き上がる邪念に抗して努力し、愛紗が今回立ち直るのを待って、その後で横に退きました。

「いいえ、私こそ謝るべきでした…」

林愛紗は頭を下げ、私に顔を見せないようにし、呼吸を整えた後、顔を上げ、さっき持っていた缶を握りしめながら恥ずかしそうに答えました。

「なべ物のときに、うちはこれを入れるんだ、だってスープがまだ決まってないから、山陸の意見を聞きたかったの。」

耳が真っ赤になっている私も小さな深呼吸をし、なるべく普通に答えました：

「キムチですか、うちも少し入れます。」

「そうですよね、キムチはなべ物の魂です。」

「じゃあスープはこれに決まりね。」

私たちは無意識に会話のスピードを上げ、さっきの気まずい雰囲気を和らげようとしました。

「うんうん、それじゃあ何か買うものはある？」

「こんな感じで十分だよ、海老は別のお店で買うつもり。」

愛紗はキムチの缶詰をかごに入れ、足を踏み出しながら笑顔で言いました。

「じゃあ一緒にシャンプーを選んでくれない？家に残っているのがもうすぐなくなるから、一緒に買いたいと思って。」

楽しい時間をもっと延ばせるなら、もちろん問題ありませんと喜んで答えます。

「そういえば、シャンプーのことなんですが、先日、親父が瓶を片付けるために、なんとその残りのシャンプーを俺のボトルに入れてきて、かなり嫌なことがありました。」

「それから、どうしたんだ？」

「それを混ぜて均一にし、親父の瓶に戻しました。彼はそれを新しいものだと思って、とても喜んでいました。」

「さすが参謀大人ですね。」

私たちはお店内で楽しく笑いながら歩き回り、時間を忘れるほどでした。愛紗の母親が電話をかけてきたので、彼女は急いで私に別れの挨拶をしました。

「時間も遅いし、私はもう帰るね。」

「うん、これらのものは明日持っていくよ。」

私は手を振り、愛紗とお別れしました。帰り道、時間を確認しようと思いましたが、携帯を基地に忘れてしまったことに気づきました。

「これはまずいな、アラームだけでは明日起きられるかどうか分からない。」

角を曲がって家に到着すると、前には馴染みのある女性が立っていました。

寒い天気でホットパンツを履いている上に、家の住所を知っている人は、私が知っているのはその一人だけです。

「どこへ遊びに行ったの？2時間前に出かけて、結局今帰ったの？もう窓から入るところでしたよ。」

「ドアベルというものがあることを知ってるか？」

サルじゃないんだから、他人の家に勝手に登らないでください。

「久しぶりにあなたの家に来たんだ、突然の訪問でちょっと気まずいな…これ返すよ。」

私が大きな袋と小さな袋を持っているのを見て、我慢できずにいらいらした様子の悠月は、携帯を私のシャツのポケットに押し込んでしまった。

「ごめん、助かりました。明日は模擬試験、寝過ごさないように気をつけないと。あなたが私の住所を覚えているとは思わなかった。」

「私の記憶力は、ある誰かとは違います。」

「うう、もうからかわないでよ。」

胸ポケットの携帯が鳴り、受話準備中に相手が電話を切り、代わりに自分の家の大門が開く音がした。

夜風に舞う紫の髪、鋭い透明な淡い紫の瞳。家の玄関に立つ母、楊晴羽は不機嫌そうな表情で、電話を手に持っていた。

携帯の着信音に気づいて外に出てきた彼女は、悠月と目が合った瞬間、驚きの表情を見せ、すぐに温かく優しい笑顔に変わった。

「…あら、久しぶり、悠月。」