11.木工職人クルミ

◆11.木工もっこう職人しょくにんクルミ


「あー。わたしのことは木工もっこう職人しょくにんクルミとんでくれたまえ」

木工もっこう職人しょくにんクルミさま」

「なんで棒読ぼうよみなのさー」

面白おもしろいですわね」


 さらにウサギりをつづける。


 一時間じかんほどもり適当てきとう移動いどうしていたら、けた土地とちてきた。


 ちいさな草地くさちちいさないずみになっていた。

 てきがでない安全あんぜん地帯ちたい、セーフティーエリアだ。

 この場所ばしょからみずいていて、いずみから小川おがわながていた。

 みずなかには小魚こざかなおよいでいるのがうえからえる。


 丁度ちょうど、おなかもすいてきた。

 ナイフでの解体かいたいえらんでランクのがったウサギのにく「ランク:3」を一口ひとくちだいり、料理りょうりセットのてつくししている。

 しお胡椒こしょうした準備じゅんび完了かんりょうした。

 わたしすみほうで、えだならべてをおこした。

 まわりに「なまのウサギにくぐし」を九ほん地面じめんしていく。ちょっとあつい。


 だんだんにくけるいいにおいがしてくる。


「わー。おにくいいにおいい~」

「もうちょっとだからってね」


 できたおにく二人ふたりくばる。


 ●ウサギの串焼くしやき(しお胡椒こしょう)

  しお胡椒こしょういてこうばしくけたウサギにく肉汁にくじゅうたっぷりだ。

  種別しゅべつもの

  レア:1  ランク:3

  満腹まんぷく:20上昇じょうしょう


 クルミはあっというにくぐしを三つわった。

 よだれをらしそうにしながら、サクラちゃんがべているところをている。


「クルミさんかったら一ぽんべますか?」

「やったー。いいの? ありがとう」


 クルミはサクラちゃんからにくぐしをゲットした。

 それをうれしそうにべていた。


 すぐにわると、またくし作成さくせいはじめる。


「んー。これ鉛筆えんぴつけずりみたいでハマるわ~」


 からないでもないけれど、ハマるほどとはおもわないかなわたしは。

 それよりもわたしはピンとたので、いずみみずびんんでみた。


 ●みずはいったびん

  綺麗きれいわきみずはいったびんとくあじはしないが美味おいしいがする。

  種別しゅべつもの

  レア:1  ランク:4

  満腹まんぷく(水分すいぶん):10上昇じょうしょう


 ランクが2もたかかった。15あるみずようびん全部ぜんぶえておいた。


 もりいずみ撤収てっしゅうし、午後ごごもそのへん探検たんけんして、薬草やくそうとタンポポを回収かいしゅうする。

 ウサギも結構けっこうかずれた。


 むらもどってきた。

 広場ひろばたがトラニーくんはいなかったので、雑貨ざっかく。

 もの完売かんばい。12,700セシルのげ。びんは五十確保かくほ代金だいきん750セシル。

 き11,650セシル増加ぞうかになった。

 トラニーくんはまだしなので、とくにお駄賃だちんはいらないそうだ。

 しょくじゅうとおこづかいは、雑貨ざっかからもらっているという。

 ウサギの毛皮けがわってしまおう。三十で3,000セシルなり。


「あのー。わたし、自分じぶんよう木工もっこうナイフがしい。ってもいい?」

「いいよ」

「もちろんですわ」


「おじょうさんたち、木工もっこうナイフだったら、入門にゅうもん木工もっこうセットがおとくだよ」


 ナイフにかなやすり、かみやすり、キリ、接着せっちゃくざいのセットだ。

 おまけで、ペンダントようひもx10をけてくれるという。


 セットは5,000セシルだった。ナイフはランク:3で攻撃こうげきりょく+6である。

 残金ざんきん10,550セシルだ。

 ちなみに、いまのところおかねわたしがまとめて管理かんりしている。


 村長そんちょうたくへお邪魔じゃまして、干肉ほしにく作成さくせいする。

 今日きょうはラビットにく三十なので干肉ほしにくが九十にもなる。

 うち干肉ほしにく村長そんちょうにプレゼントした。



「わしにもくれるのかい。ありがとう」

「いえいえ、お世話せわになっていますから」


 宿屋やどやもどり、いつものゆうはんいただいてベッドにはいる。

 わたし日課にっか掲示けいじばん、wikiチェックをした。


 掲示けいじばんでは「ウサギの干肉ほしにく」について情報じょうほうがっていた。

 不味まず携帯けいたいしょく革命かくめいだとほめたたえられていた。

 あと一部いちぶ女子じょしっぽいひと中心ちゅうしんのトラねこ可愛かわいいと評判ひょうばんだった。

 干肉ほしにくは、天日てんぴせばできるんじゃないかと憶測おくそくっていて、そのあと日光にっこう実際じっさいしてみたひとがでてきて、五時間じかんかかったそうだ。


 翌朝よくあさ四日よっかあさ。クルミは若干じゃっかんねむそうにしててきた。

 いてみたところ、くし量産りょうさんして合計ごうけい三十ぽんつくったとっていた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る