第38話すべてが響くなら

残響までも美しく、孤独の瞳で何を見るの

追いすがる時に、消えない夢を追い続けた独りのビートが、砕かれることを知らない意志のままに、宵を迎えた恋人の指の先に光るリングが、ハートを描いて、滑り込む

ままに、生きていくなら、戦いが果てるとき果てしない遠くにある茫洋とした黄金を掴むその手に、宿るとばりのような日陰に、埋もれたい、額を寄せた眉間によった軋轢の朝に、亀裂のような痛みが叫び声を待たないで、留まる世界の上でダンスを踊るなら、賽を転がす指に戸惑いのキスを。

それでも、世界を抱きしめる覚悟があるなら、もう一度、声を発して。

再会を夢見る、宇宙の隙間で、出会いたいから、世界を夢見る楽園主義者の戯言を乗せた盆の上にテーブルクロスを引く、君の言葉に、愛を乗せて。

届け、響け、世界に。

僕の声が消えても、偽りなく生きた証が留まる世界の声に同調した、でも彼女たちはいった。

どこへ?

問いかけても、返事はない。

消えないなら、消さないで、君の火を

消えないなら、消えないで、僕の目を

例え、多くの苦しみが留まることを恐れても、彼女たちがいたこと、忘れたくない。

から、そっと、木々のざわめきの声を忘れないでほしい。

メッセージ

届かない便りに添えたキスマークの騒めきは、虫たちのダンスにかき消えて、清々しいほどの響きを、僕らの胸に届けてくれる。

僕の言葉に宿った愛が、世界同体性の法則を超える。

加速する世界に、置いてきぼりの君たちを抱きしめてくれたあの愛を信じている。

とどのつまり、自由の原っぱにいる動物たちの群れが、荒野に光る夕日を愛しているように、さりげない仕草で、恋を伝える小虫たちの、別れの挨拶を。

ただ愛してくれた。

そっとそばにてくれる。

かけがえのないベストフレンド

いつまでもいてほしいけど、夕暮れが近いから帰るねって言った。

悲しいよと求めても、君たちは、そっと笑うだけ。

鳴き声すら愛おしい。存在のその、存在の寂しさを埋めてくれる傷にキスしてくれたベストフレンド。

すべてが響くなら、僕のハートにある、君たちの残像を宇宙よ地球よ、キスのさり気ない記憶をそのままにして。

そして、黄昏る前に、ダンスを。

そして、語りあかした晩に、明日を迎えられない僕たちを、放っておいてくれない余韻に響く、歌は、自然の歌と愛のメロディ。

透過率の確卒を計算したら、君の韻律が歌になって、宇宙の夢に戯れている笑顔を愛している。

大好きだよ

大好きだよ

宇宙ちゃん

地球ちゃん

ありがとう、本当に。

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