第6話 謎のメール
「えっ・・・もう一回言ってもらってもいいですか!?」
「ですから、苗字が佐藤の者は3名いますが、お客さまのおっしゃる部署には在席しておりませんし、そもそも女性を支援する課という部署はございません」
「じゃあこの名刺はなんなんですか!?」
「そう言われましても・・・それにですね、市の者がこちらからお客さまのほうに来訪することはないと思われます」
「えっ、、、でもだったらあの苗字が佐藤で名刺を渡した人は誰なんですか!!」
「ちょっと私のほうではわからず・・・」
「そのようなサービスも聞いたことがありませんので。。」
「いやでも!確かに2人来たんです!!」
「お客さま少し冷静に…」
「そ、そ・・・そうですよね」
「一度警察などに相談されてみてはいかがでしょうか?」
「あっ、、、はい」
「お力になれず大変恐縮ですが、よろしくお願いします」
「はい・・・」
「その他になにかございますでしょうか?」
「えっいえ、ないです」
「承知いたしました、それではまたなにかありましたらご連絡くださいませ」
「失礼いたします」
「は、はい」
ガチャ・・・・・
「・・・」
「やっぱり詐欺とかだよね、、、」
「だってないんだもん。。。」
「警察に電話しなきゃ」
この不安な気持ちを少しでも払拭したく、すぐに電話した。
が、まだ事件になっているわけでもないので、警察としては何も動けずとのことだった。
その夜。
不安で恐怖でそうしようもない気持ちを少しでもなくしたい。
そう思い、友春にLINEをいれた。
-
トモくんトモくん!
明日って面会に来れないかな?
ちょっと怖いことあって・・・話したいの
それに顔も見たいし・・・平日だけどお願い>_<
-
ポチッ
返事まで結構かかるだろうと思いつつ、送信した。
ピロン
すると、数分後には既読がついて返信があった。
思ってもいなかったこともあって、すごい喜びすぐに返答した。
-
えっ、どうしたの??
明日かー仕事次第だけど、ちょっとまだ分からないから明日連絡するよ
-
ピロン
-
えっあっ・・・そっか
ちょっとトモくんと会いたくて・・・
どうしてもお願い
-
ピロン
-
あー・・・・約束できないから、行けるかわかったら連絡するから待ってね
-
ピロン
-
いきなりでごめんなさい。。。
うん、待ってるから分かったら・・・
あとね、明日の朝、連絡ほしい
-
・・・
それから既読はつかなかった。
押し潰されそうな気持ち。
その夜はなかなか寝付けなかった。
・
・・
・・・
目を覚ますとお昼前。
昨日寝付けなかったこともあって、朝の検温のあと朝ごはんも食べずにまた眠ってしまっていた。
「・・・はぁ」
とても嫌な目覚め。
睡眠不足だからなのかもしれないけど、体が重い感じ。。
カチっ
スマホに目をやると、2通の連絡。
「あっ!!!」
一通が友春からの連絡!
内容は見えないけど、ちゃんと連絡くれた。
ピロン
-
清乃・・・
昨日の夜トラブルが発生して、今日は夜中まで缶詰になりそうだから、行けない。
ごめん・・・
-
「・・・そっか、、、」
思わず口に出てしまった。
仕事の忙しさはしょうがない。
それでも、優先してほしかったし、会いに来てほしかった。
これはワガママなのかもしれないって思ったけど・・・
それでも来てほしかった。
「…なんか泣きそう、、、」
「また、あやのに連絡しよかな・・・」
と、もう一件の連絡はメール。
広告とか宣伝とかの営業メールかなって。
でも、それは少し違った。
メールの件名は
—
友春さんに関する大切なご連絡
—
とあった。
なんで友春の関することが私に来るのかもわからないし・・・
開封するかすごい悩んだけど、なぜかそのメールを開き全部読んだ。
今思えば、このメールも開かず削除すればよかったのかもって。
そのメールを恐る恐る開いてみるとこう記載されていた。
——
須藤 清乃さま
その後、お体の方はいかがでしょうか?
まだ時間がかかってしまうかもしれませんが、必ず良くなりますのであきらめずにご療養ください。
さて、本日ご連絡したのは以前お伝えしていた件です。
以降に記載することは清乃さまにとって良いのか悪いのか言い難いことになります。
それらを踏まえまして、見るかどうかのご判断をいただきご了承の上確認してください。
私共からお伝えしたいことは下にスクロールすると確認できます。
改めてご了承ください。
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よろしいのですね。
分かりました、ではお伝えします。
清乃さまの旦那様、友春さんが不倫をしている可能性がございます。
現時点で、詳しくお伝え出来ませんが、かなりの確率でしていると思われます。
今のままですと、清乃さまの生活においてよろしくないと判断し、このようなことをお伝えさせていただきました。
一度、私共のほうにお話を聞きに来ていただけると幸いです。
まずはお渡しした名刺に記載されている電話番号のほうでご連絡いただけますとです。
——
清乃にとって驚愕の内容だった。
ーーーーーー
6話までお読みくださいまして、誠にありがとうございます!
これから怒涛の流れで話しが進んでいく予定です。
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また、更新が不定期ですので、少しでも気になった方は作品をフォローしてもらえると幸いです。
それでは第7話の更新までお待ちくださいませ。
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