第70話 再会③

「んじゃニャルラトホテプは頼んだよ刀華、刀堕」

「任せて!」

「お任せ…あれ…」

「メイも補佐よろしくね」

「お任せ下さいご主人様」


夜が明け一日が始まったのでニャルラトホテプの件を刀華らに託しながらイクシオンたちの元へ向かおうとする


「ルカとシロは創華とゴマちゃんと親交深めといてね」

「共通の話題があるから行けると思うよ」

「共通の話題…?」

「もちろんダーリンの好きな所」

「その場に居たら恥ずかしくて死にそうだから行ってくるね」

「行ってらっしゃーい」


皆に手を振りメイに教えてもらった山まで歩く本気を出せばすぐにつくがそんな事したら天照はともかく月読さんにドヤされる気がするのでゾンビになる前の時の速度で歩いていく


体力はほぼ無限なので結構サクサク進んでいける


今朝メイにいつものお面付けといた方が色々楽になりますよって言われたから今回は顔上半分を覆ういつものお面をつける


メイが俺に不利なことを言うことは基本的にないので恐らく顔晒してたら本当に大変なことになるんだろうなぁ


そんな事を思いながら歩いているといつの間にか目的地の山にたどり着いていた


「この山…だろうな、イクシオンの気配もするし。今行くよー」


山頂の方に居る気配を感じたのでサクサク歩いていきながら登って行く


「機械神装!」

「ライトアーマー!」


山頂付近に近付くとそんな声が聞こえてきたので気配を消して声が聞こえた方に向かう


想像通り晴ちゃんと真菰が戦って居たので現状の把握もかねてその様子をしばらく見守る


近くには遠い昔に助けた巫女服のお姉さんとスーツを着込んだカッコ良さげなお姉さんが居る。…何か見たことある気がするんだよなカッコ良さげなお姉さん…何処で見たんかね


「ぐわぁぁぁぁぁ!」

「なんで毎回やられた時の声がそれなの?」

「オタクの性だよ真菰お姉ちゃん」

「何それ…」


そんなこんなで観戦していたら真菰の攻撃がクリーンヒットし晴ちゃんのアーマーが解け勝敗が決する


良かった…これでこいつらもゴマちゃんレベルに強くなってたらどうしようかと思った…

デストロイを倒せたのは納得出来る強さだしこれなら4人で行けばリリスとかバトラーとかには勝てるだろ。ミコトは兎も角として


…てか入るタイミングなんてないよなこれ。急にバッて間に入ったら怪しいヤツすぎて総攻撃食らっちまうよ。いやいいのか?一旦戦って稽古つけてみる?俺ぶん殴るくらいしか出来ないし教えるのクソヘタだけど


ダイスで振って決めるか。50以下なら乱入しない、51以上なら乱入するってことで


(1d100振ってくれシロ2)


<了解しました>


今の声の主はシロ2、シロが本体で動くことが多くなってダイス振る時不便だからとメイが未来の道具で生み出した分身のようなものである。今は情緒が全く育ってなくてこんなに冷たいがいつか人間並みに感情表現が出来るようになるとのことだ


1d100→88


よし乱入すっか







───side真菰


いつもの訓練が終わってフィードバックをさっき戦った晴とする


この空間はイクシオン様の旧友の方が作ってくれた空間で、この空間だと戦いで負った傷は戦い終わるとすぐに消えてしまうのだ。とても助かっている


ご近所トラブルの元凶だったデストロイと言う奴を倒す時に凛さんや咲良さんしか有効打を与えることが出来なかったからもっと私たちは強くならねばならぬのである!


その為に編み出した私の機械神装と晴のライトアーマーの試験試合だったがしっかり出来たようで何よりである


「真菰お姉ちゃんの機械神装めちゃくちゃかっこよかったね!ゴツゴツしてるのにそれでいてシルエットはシュッとしてるし強さも申し分ないって最高じゃん!」

「それを言うなら晴のライトアーマーだって凄かったじゃん。持続時間って課題はあるけど他の魔法の威力を底上げして遠近どっちでも戦えるなんて」

「でしょ!頑張って作ったんだよ!」


フィードバック…と言うよりもお互いの新技を褒めあっていると凛さんと咲良さんが近付いてくる


「いや凄かったなお前ら。手に汗握ったいい試合だったぜ」

「決着が着いた時は思わず声が出てしまいましたよ〜良く頑張りましたね〜」

「えへへ…そうですかぁ?」

「偉いですよ〜」


そう言い咲良さんが晴の頭を撫でる


「友情っていいよねぇやっぱり」

「晴と咲良は仲良いからなぁ…は?」


いつの間にかそこには狐のお面を被り和服を着た見知らぬ人間が立っていた


「おやどうしたんだい?そんな信じられないものを見るような目で俺を見て」


見知らぬ人間…いや何してんだ了真


狐のお面を被ってはいるが声がまんますぎて思わず少し呆れてしまう。見ろ晴もえ?って顔してるじゃないか


「え、いや、え?お兄…え?」

「何してんの了真」

「あれ?ここは戦闘開始ってなるとこじゃないの?」

「え?何知り合い?」

「前言ってた協力者」

「じゃあこの人が私の恩人さんなんですか?」

「そうそう。無事に戻れたようで何よりですよ巫女服魔法少女さん」

「で何してんの了真」


説明してくれるよね?


そう思いを込めた目を了真に向けるとちょっとバツが悪そうな顔をしながら説明を始める


なになに?戻ってきたから会いに来たら試合してたから観戦してて?ダイス…あぁサイコロね?サイコロ振って行動決めたら乱入する事になったから乱入したと…何やってんの?


「いやぁ面目ない面目ない…ごめんね晴ちゃんや皆さんも」

「えぁ…お兄さん…え?何?」

「晴ちゃんにはまた後で説明するよ。まぁとりあえず…久しぶり真菰。会いたかったよ」

「私もだよ馬鹿。おかえり」


私はそう言って了真に抱きついた。驚いた顔をしているが再会した時からずっと我慢していたのだから許して欲しい


ルカから過去に飛ばされたって聞いて試練の時に会ったとはいえ心配してたんだよ本当に。怪我とかもあるけど特に女が増えないかどうかとか…いやなんかもう2人くらい増えてそうだけども…


しばらく再会を分かちあって喋ってからもう1人会わないと行けない人が居るからと了真は去っていった


もう少し構ってくれても良かったと思うが戻ってきたならまたいつでも構って貰えるし我慢する


本当に無事で良かった


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カァッ(モチベに繋がるので感想や星ください)

カァッ(何人増えてるんでしょうね女性())

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