第71話 再会④

真菰らと喋ってからその場を後にしイクシオンの方へ向かう


晴ちゃんが突然の急展開に最後まで頭が追いついてない感じだったから、後で落ち着いてから何があってこうなったか真菰の件は誤魔化しつつ要点纏めて教えようかな


そこから歩くこと数分イクシオンの姿を発見する


「昨日からメイさんからのNINEものすごいウザイんだけど何かあったのかな…何かあったの?って聞いてもふふふとしか帰ってこないし…なんなんだろ…」

「そんな事してたのかメイのやつ」

「そうなんだよもう昨日からずっとウザく…て…え?」

「ん?」


信じられないものを見たかのような目をしながらイクシオンが口をパクパクさせつつ俺を指差す


「えっ…リョーマ兄さん?」

「久しぶりイクシオン」

「リョーマ兄さん!」

「うおっ」


イクシオンが俺の胸に飛び込んでくる


「寂しかったよリョーマ兄さ〜ん…」

「いやぁーすまんなまじで…良く頑張ったよ本当に…」

「頑張ったよ私ぃ…皆の役に立てるようにってぇ…」

「イクシオンはいつも役に立ってくれてるよ…」


子供のように泣きじゃくるイクシオンの頭を撫でて落ち着かせながら170年の間に何があったのかを聞いていく


「天照さんに足を引っ張られたりとか色々しながらも何とか妖怪たちと戦って…何人か新しい魔法少女も出来て…何とかここまで…」

「天照…」


何したんだよお前…


「私に任せろ!って言って突っ込んで行ってコテンパンにされて泣いて帰ってきたりしてたよ天照さんは」

「えぇ…?」


何をしてるんだ天照のやつ…


「まぁ活躍してくれた時もあるから…それとこの170年メイさんと一緒だったからめちゃくちゃ仲良くなったんだよね!」

「NINEがウザイとか言ってたもんな」

「2人っきりの時は敬語じゃなくなったりするんだよ!めちゃくちゃ可愛いの!」

「そいつは良いな」


友情って素晴らしいよね本当に


そこから2時間程メイの可愛い所を力説され続けたので話題の一瞬の合間を縫って何とか止めてから聞きたいことを聞いていく


「デストロイ倒されたらしいけど何かあったん?」

「あぁそれ?試練で使ったこの山で破壊活動に勤しんでたから皆と協力して倒したんだよね」

「ユダの洗脳は解けたん?」

「分からないんだよね…倒して意識を奪いはしたんだけどバトラーさんに回収されちゃって…でもバトラーさんこっち見て口パクで申し訳ございませんって言ってたからバトラーさん洗脳解けてるかもしれない」


なるほど…


「リリスは俺が支配してるしバトラーも洗脳が解けてるとなると後はミコトがどうかだな…」


ミコトの洗脳さえ解けてれば復活した所で対話は可能だしな


「え?」

「ん?どうした?イクシオン。そんなこいつやばみたいな顔して…」


何してんの?って目で見られてるけど何かしたかな俺


「リリスさん支配してたの…?」

「…言ってなかったっけ」

「聞いてない…」


だからかぁ…


とりあえず過去に飛ぶ前に真菰からの要請でリリスと戦った時にまぁ色々あって支配したと言うことをイクシオンに伝える


「その色々が1番気になるんだけど…じゃあリリスさんは大丈夫って事?」

「まぁそうだな…今連絡とってみる?支配解けてるし危険はないぞ普通に」

「あっじゃあ話したいかも」


そう言われたので持ってきたスマホでリリスに電話をかける


3秒ほどコールが鳴った後にリリスが出る


『もしもしマスター?』

「あっもしもしリリス?久しぶりー」

『メイさんからある程度の事情は聞いたけど私たちが封印されてから大丈夫だった?』

「まぁ色々あって神になって眷属作ったくらいかな」

『…?まぁいいやマスターだもんね』

「てか呼び方それで変わらないんだね」

『昔も別に決まった呼び方なかったからこれでいいかなって。ところで今日はどうしたの?』

「まぁ戻ってきて今隣にイクシオン居るから久しぶりに喋らせてあげたいなって」

『待って待って待って謝罪の言葉思いついてないまだ』

「別にお前が悪いわけじゃねぇし良いだろ」


全部ユダが悪いしそのユダは俺が地獄を見せるから大丈夫だよ


「んじゃ変わるな」

『いやえちょ』


イクシオンに電話を変わり楽しそうな様子でリリスと話すイクシオンを眺める


たっぷり1時間喋ったあとスマホが俺の元に帰ってくる


「もういいの?」

「また喋ることは出来るからね!」

「楽しかった?」

「うん!」


そう言うイクシオンに微笑みかけ電話を変わる


「リリスもどうだった?」

『本当に久しぶりに話せて楽しかった…ありがとうねマスター』

「楽しかったなら良かったよ…あっそういや聞きたいことあんだけどさ」

『何?』

「ミコトの封印って後どれくらいで解ける?」

『後2、3人怪人になったら解けそう』

「了解」


思いの外余裕ないな…リリスもバトラーも多分戦わないとはいえユダがどう動くか…


「どれくらいって?」

「後2、3人らしいよ」

「ちっか!?」


その後ユダは俺に任せて欲しいと言う旨をリリスに伝えてから電話を終わる


「猶予思ったよりも無かったな…」

「まぁ大丈夫でしょきっと…あれリョーマ兄さんらって戦えるの?」

「無理だな…力出すとミコトが暴れた時の数十倍くらい周囲と未来と月読さんの胃に影響が出る」

「強すぎるもんね皆…」

「メイ曰くユダには何しても良いらしいがミコトの対応は真菰ら頼みになるらしいんだよなぁ…」


なんでユダは良いんだろうなマジで


俺がユダにする事全部話してもGOサイン出してきたし…


「そういやイクシオン」

「何?」

「俺そろそろ帰ろうと思うんだけどイクシオンも来る?」

「行く!刀華たちも居るんでしょ?」

「皆居る皆居る。そういやルカとシロには会った?」

「まだ会ってない」

「了解」


仲良くなれるようしっかりサポートせんとな


その後イクシオンをお姫様抱っこしながら真菰らの元へ行ってイクシオンの口からミコト(魔王)がそろそろ復活すると伝えてもらい帰路に着いてもらう


真菰に凄いものを見るような目で見られたが後で説明するので許して欲しい


その後はイクシオンを抱いたまま家に帰り皆でワイワイ騒いで時間が過ぎて行った






──4日後


ミコトが復活したとリリスから連絡が入った


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カァッ(モチベに繋がるので感想や星ください)

カァッ(イクシオンとNINEやってる時のメイは基本タメ口です。仲良いって素晴らしいよね)

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