第66話 天照大御神

「誰です…?こんな夜遅くに」


見た目は巫女服着てるし、何か後光が凄いななんだこれ気配的に神かな…?新たなる神よとか言ってたし


「初めまして新たなる神よ。私は天照大御神と申します。弟が大変世話になっておりますね」

「え天照大御神って…あの?てか弟って…やっぱ須佐之男君ってちゃんと日本神話の須佐之男命だったのか」

「あの天照大御神で間違いありませんよ」

「すっげぇ本物だサイン下さい」

「ふっふっふ後であげましょう」

「やったぜ」


ノリいいなこの神様


「てかなんでこんな夜分に…?別に昼でも…」


そう言うとピシッと天照さんの表情が固まる。地雷踏んだかななんか


「貴方が…」

「え?」

「貴方がいつまでも女性とズッコンバッコンズッコンバッコンしてるからでしょうが!分かりますか!話しかけるタイミングを伺う度に情事を見せつけられた私の気持ちが!」

「すっすんません何か…」


確かにここ10数年ずっとズッコンバッコンしてたからなぁ…


「いやでもこれぐらい夜なら他にも行けそうな日とかありません?」

「初めましての神と喋るのがあまりにも久しぶりだったので緊張で踏み出せなかったんですよね…勇気を振り絞ってここに来た私を褒めてくださっても良いんですよ」

「勇気を出せるなんて凄いですね天照さん…尊敬します」

「そうでしょうそうでしょう…あれだったら加護とかいります?」

「ちょろすぎません?」


一褒め一加護マジかレート狂いすぎだろ


「いらないですかね私の加護なんて…」

「いや別にそう言う訳じゃ」

「やっぱり私の加護なんて必要とされないんだ…」

「あの」

「やっぱり私なんて何の役にも立たないんだ早く生まれたからリーダーみたいな感じで祭り上げられてるけど月読にも須佐之男にも勝ってる所ないし私なんて失敗ばっかりで色んな神に迷惑かけるし心が弱いし引きこもって更に迷惑かけるしこんな私なんかが役に立てる訳ないのに調子乗っちゃった…死のう(ここまで一息)」

「天照さん???」


テンションの落差どうなってんだこの神様


「はっ!すっすみません持病が…」

「持病!?」

「心が弱くて昔から…」

「えぇ…」


気分が落ち込んで全く戻る気配がない天照さんにあたふたしてると目の前の空間が歪み別の…恐らく神様が出てくる


「迷惑かけてんじゃねぇよ姉上」

「あだぁっ!」


その出てきた神様が天照さんの頭に完璧なチョップを叩き込む。姉上って事は…


「すまねぇな迷惑かけちまって…俺はこのポンコツの弟の月読命だ。弟が世話になってんな」

「やっぱ月読さんか…どうも新たなる神とやらの了真です」

「おうよろしくな了真」


がっしりと深い握手を月読さんと交わしていると痛みに悶えていた天照さんが起き上がり喚き出す


「ちょいちょいちょいちょい月読!姉に対する態度がなってないよ!誰がポンコツだよ誰が!」

「本題をこれっぽっちも話さず目の前で病み始めて迷惑かけるやつの何処がポンコツじゃねぇか俺に教えてくれよ」

「ふぐぅ…」


レスバ弱っ。一撃でノックアウトしちゃったよ天照さん…可哀想に…妥当っちゃ妥当だけども


「って本題?」

「そうそうちょっと話さないかんことがあってな…このポンコツがしっかり伝えられるとも思わなかったから様子を伺ってたんだが…案の定でな」

「もう姉上とも言ってくれなくなったよぉ」

「メソメソ泣いてんじゃねぇポンコツ」

「ひーん」

「もう最初っから月読さんが来りゃ良かったんじゃないの?」

「貴方までそんな事言うんですか!?」


いやだって…ねぇ


「いやこいつがどうしても自分が行くって聞かなくてよ…尊敬されるように頑張ってくるよ!なんて言ってなれねぇ敬語まで使って…」

「そんな事まで言わなくていいじゃん!月読の馬鹿!マヌケ!おたんこなす!」

「よく言ってるがおたんこなすってなんなんだ…?」


ちょっと最初と口調違うなと思ってたけど無理してたんだなぁ最初


「すっごい生暖かい目で見られてるんだけど!尊敬の念1ミリもないんだけど!」

「まぁ妥当だろ」

「うわぁぁぁん!」

「泣いてる…」


見た目は凛々しそうな人なのに…どうしてこんなにも中身が幼女なんだ…


「まぁいいや本題話すぞ」

「お願いします」

「そろそろ世界の容量が限界になってきた」

「え」

「了真とあの3人の鬼人、龍人の存在を段々世界が許容出来なくなってきてな…」

「えーっとつまり…?」


抹殺されんの俺ら


「未来に帰る手段があるんだろ?1ヶ月以内にそいつら連れて未来に戻ってくれねぇか?多分未来なら容量も増えてる筈だからよ」

「メイとイクシオンが存在するのは大丈夫なん?」

「あーイクシオンは俺らの同類かつ今力の大半失ってるから問題なくてメイドの女は何故か大丈夫なんだよ…本当に理由が分からん」


「俺と刀華らとゴマちゃんは無理か…」

「ぶっちゃけ力をつけすぎたな…不老不死のおかげで常に死闘を繰り広げられるから成長が早すぎるんだよ…」

「面目ねぇ…」


強くなりすぎは本当にそうだしなぁ…


「なんで須佐之男と同格またはそれ以上の強さのやつが5人もいんだよ…」

「もう何か言葉が出ないよね」

「あぁだから1ヶ月以内に戻ってくんねぇか未来に、ちゃんと礼もある」

「礼?」

「この!私の!加護と!」

「俺の加護。それと俺らと魂を繋いで顕現させれるようにする」

「須佐之男君みたいにってこと?」

「そうだな。呼び出す時は顕現っつってから名前を呼んでくれ、須佐之男もそれで呼び出せば全力が出せるから」

「セーブされてたのか今までの須佐之男君は…」


だから最初あんま活躍出来なかったのかね


「まぁ何と戦うんだって感じだが備えがあって困ることは無いだろう」

「まぁそうですね」

「貴方たちの会話的に未来には化け物が増えてるんでしょ?100パーセントの準備をするべきだよ!」

「…会話聞いてたんです?」

「…あっ」

「俺は名前を確認してからは聞いてないぞ」

「わっ私m」

「ポンコツは暇だっつって毎日見て聞いてなかったか?」

「なんでバラすの!?」

「天照さん…」

「あっやっ…これは…」

「見損ないました」

「ごめんってぇー!」


心にダメージを負ったのか天照さんが泣き崩れる


楽しいなぁこの神様いじるの


────────────────────

カァッ(モチベに繋がるので感想や星ください)

カァッ(この話で未来行こうと思ったけど天照さん書くの楽しすぎワロタってなって進みませんでした後悔はしてません)

カァッ(星600ありがとうございます)

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