第53話 刀華のルーツ
パチパチと火が燃える焚き火の周りに4人で座る。火起こすの上手くなったよなぁメイ
昔は燃やし尽くしてたのに
のじゃロリたちと離れた俺たちはいつものように封印魔法の応用の結界を使ってから結界の中で焚き火を囲う
強くなりまくったから別になくてもいいんだけどこの結界音とかも遮断出来るからその…ね?分かるじゃん?今日はそんな流れなりそうもないけどさ
「んー何から話そうかな…」
怪異を狩るモチベを聞いたら後でと言われここまで来たが想像の5倍くらい真剣な顔してる…聞かなきゃ良かったかもしれんなぁ…
「イクシオンのことも話して大丈夫?」
「リョーマ兄さんとメイさんなら大丈夫です」
とりあえずおっもい話してる時にお面邪魔だろうし一旦取るか
「よいしょっと」
「久しぶりに見ましたねご主人様の顔…来て直ぐにお面つけてましたし」
「真面目な話の時にお面は駄目かなって」
2年ぶりに外したからなんか新鮮だな
「そんな顔だったんだリョーマ…」
「かっこいい…」
照れる
「目に光は無いけど」
「絶望してるんですか?大丈夫ですか?私が何とか力になれませんか?」
「生まれつきです」
「嘘すぎるでしょそれは」
「生まれつきなら業を背負いすぎじゃないですか?」
誤魔化されんかったか
「まぁそれは後でじっくり聞くとして…覚悟も決まったし話していこうかな」
姿勢ただしとこ
「まず大前提として私は人が好きじゃないんだよね。リョーマには言ったんだけどさ」
「聞いたね」
「そうだったんですね」
「その原因は結構あったりするんだけど大きな原因は幼少期にあるんだ」
師匠のルーツか…
「私は人と酒呑童子って鬼との間に生まれた鬼と人のハーフなの」
鬼と人のハーフ…鬼と人のハーフ?
「種族の名前を定義付けるなら鬼人になるんだけど…まぁそれはいいとして、生贄を求めて村の守り神みたいなのをやってた酒呑童子にある時お母さんが選ばれたみたいで…お母さんが散々弄ばれた結果生まれたのが私なの」
「…なるほど」
異常な身体能力の原因になったのはそれか…
「気まぐれなのか何なのか知らないけど私は酒呑童子とお母さんの元で育てられたの。お母さんは凄い善人でいつも人の役に立てる子になりなさい。貴方は強い子だから…って」
それは…
「その言葉が今も深く深く根付いてるんだけど私は別にそんな事はしたくなかった。何のモチベもないし」
「そんなある日酒呑童子のいる所に神が来て…酒呑童子は死んで傀儡になってお母さんは私を守って死んだの。最後まで人の役に立つ子になりなさいって…もっと他のことが聞きたかったな」
…
「私はその神に見逃されたのか生き残っちゃったんだけどそこからもまぁ地獄で…何処の村でも厄介者扱いされるしその日生きていくので精一杯」
「毎日毎日何のために生きてるのか分からずに生き続けたんだ」
「そんな時だったかな。イクシオンに会ったのは。名前も分からない寂れた村で一人ポツンと座っている姿が何だか心を締め付けて気付いたら私はイクシオンに話しかけてた」
「『そこで何してるの?』って。そうしたらイクシオンが『私は何も分からないの…誰も名前も分からないし誰も私の名前を分かってくれない』って言って…」
「その姿があまりに可哀想で力になりたくて気がつけば私はイクシオンに向かって名乗ってた」
「『私は刀華!君は!?』って。精一杯元気出してさ…でもその時は聞こえなかったみたいで悲しそうな顔は変わらなかった」
「それでも1人にしておけなくて気がついたらイクシオンの手を引いて旅に出てた」
「道も分からないままがむしゃらに進んで無我夢中で生きようと2人してもがいて」
「気がつけば私は結構強くなってたみたいで…旅を始めて1年ちょっとでようやくお互いの名前を知ることが出来たんだ」
「それから色んなことを話して色んなことをやって…その果てにイクシオンが記憶を取り戻したの」
「この世界を怪異や妖怪、怨霊や異星人が蔓延る世界に変えた元凶の神との一騎打ちで殆どの力を失ってしまった神様だって言ってた」
「殆どの力を失って残ったものが回復魔法と適性がある人間に持っていたはずの能力を渡せる能力だったみたいで…困ってる人を見過ごしたくない!刀華が私を救ってくれたみたいに私も誰かを救いたい!って言われちゃったから適性があった私も封印魔法をもらって旅をすることにしたの」
「言いましたねぇそんな事も」
「その時ようやく私は誰かの力になれたんだなって思って…私はお母さんみたいな善人には決してなれないけど友達のために何かをしたいなって思ったの」
「そこからはまぁ色々挫けそうなことなんかがありつつもリョーマとメイさんに出会ったって訳」
「…ごめんね?本当はもっと早く話すつもりだったんだけど…純粋な人じゃないって思われるのが怖くて……離れられちゃうんじゃないかなって不安で…」
「話してくれてありがとう師匠」
震えだした師匠をそっと抱きしめながら言葉を紡いでいく
「自分の過去の話をするのって相当キツいことなのに勇気を出してくれてありがとう…純粋な人じゃないからって何も変わりはしないよ…まず俺はゾンビでメイは神だし。純粋に人じゃねぇしな俺ら」
「そうですよ刀華様。話してくれてありがとうございます。私たちが離れる訳がありません…貴方はいつまでも私たちの大切な大切な人でございます」
「リョーマ…メイさん…」
涙ぐんだ声で師匠が話す
「私…これからも2人と居て良いのかなぁ…」
「「当たり前だ(です)」」
声を上げて泣く師匠を2人で…いや3人で抱きしめた
馬鹿みたいに強い師匠でも心はまだまだ子供なんだ。子供にとって周りと違うと言うのはとても苦しいことだと思う。そんな苦しんでいる師匠の力に、少しでもなれたらいいなと思った
落ち着いた後に創造魔法はどうやって手に入れたか聞いたら封印魔法使ってたら魔法の核心掴んで勝手に覚えたらしい。化け物やん
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カァッ(モチベに繋がるので感想や星ください)
カァッ(もっと上手く書く力が欲しすぎる)
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