第33話 説教

「………んあぁ…眠…」


何か直近の記憶ないけど何してたっけ俺…

…何か背負われてんな今


「あっ起きましたか?ご主人様」

「あっおはようメイ…何?その顔」

「正座してください」

「え」

「正座してください」







「くっメイ…俺は君をこんな奴だとは思ってなかったよ。まさか主人を1日に2回も正座させるなんてね」

「1日に2回正座させられるような事をした自分を恥じてください」

「イクシオンも師匠も何か言ってくれよ」

「何も言うことは無いよ!有罪!」

「逃れられると思わない方が良いのでは?」

「くっ…」


味方はいないようだね


「本当に濃い血の匂いがしましたが…ご主人様何をされていたんですか?正直にお答えください」

「正直に…?刀花とイクシオンには聞かれない方が良くない?」

「一旦ご主人様のイカレ具合を伝えようかなと」

「いや絶対引かれちゃうって」

「引かれるようなことしないでくれます?」

「さぁキビキビ吐きなリョーマ!逃げ道はないよ!」

「一旦聞かせてください何してたか」


えー絶対引かれて同行ルート消滅するってぇ…自覚あるもん流石に…


「まぁまず魂の知覚ってのが技に必要みたいだったからそれを習得しようとしたんだよ」

「…魂の知覚?」

「それはねイクシオン、私がリョーマに頼まれたから技を伝授しようとした時に教えたことだよ」

「あぁあのイカレ技ですか…」

「そうそう」

「んでその魂を知覚するために頭を自分で破壊したのよ」

「は?」


やっべぇすげぇ目で見られてる…


「そんな目で見ないでよイクシオン…泣いちゃうよ?俺」

「ご主人様って涙腺生きてるんですか?」

「生きてるよ流石に」

「じゃあ最後に泣いた時思い出せます?」

「いや思い出せんが」


いつ泣いたんだろうな最後


「そんで結局頭破壊したかいあって自分の魂は知覚出来たわけよ。他の人のは見えんかったけど」

「ふむふむ…それで?」

「先生から説教受ける生徒の気分だなぁ…」


居心地が悪いね本当に


「魂の知覚は出来たし次の特訓何しようかなぁって考えた時に俺が使える魔力を纏う技術を鍛えようと思ったのよ」

「そんなん使えるんだねリョーマ」

「だからまず腕に魔力を通して…そっから魔力を更に込めたらどうなるかなって思ってどんどん魔力を込めてみたのよ」

「はいはい」

「そしたらある程度込めた後に感覚でこれ以上は魔力を込めれないって分かったのよ」

「そう言う感覚になる時あるよねー」

「それを無視して込め続けたら爆発したのよ腕が」

「は?」

「あっこんなことなるんだなぁって思いながら腕を再生させたら魔力を通す効率と許容量が少し増えてた訳よ」

「ふむ…」

「だったらやり得だなって思って魔力量測りながらまずは頭を除いた全ての部位に魔力を通し続けて爆発させて、再生したら次は頭…目とか耳とか歯とかに魔力を通して爆発させてぇ…再生したらまた体を…みたいな感じでぇ…はい…」


視線が厳しいよ視線が…


「ご主人様」

「はっはい」

「それぞれの部位1回までにしましょうその方法で強化するのは」

「えっでも回し続けた方が効率が…」

「特段今は力が足りないなんてことは無いのでそこまで効率を求める事はしなくていいでしょう。それよりも魔力を体に流し続けたら更なる強化が見込めるのでは?」

「はっ!…ふっ、天才だなメイ」

「そうでしょう。良く言われます」

「誰に?」

「ご主人様に」

「流石未来の俺、凄まじい審美眼だ」

「…審美眼の意味分かってます?」

「知らん」

「だと思いました」





「ねぇイクシオン」

「何ですか?刀華」

「リョーマってやばいね」

「貴方も相当ですけど輪をかけてイカれてますねリョーマ兄さん…」

「頼りになるよねー」

「えぇ?」




───夜


「まだ森からは出られないのか…」

「フッご主人様…あと少しらしいですよ」

「ついに森から抜けられるのか俺たち…お前がもうちょい手伝ってくれたらすぐ出れそうだったけどな」

「私が力使い続けるとバグになるって言ったでしょう。私に出来るのは精々猪を焼くくらいですよ」

「助かってるわぁ」

「魔力を通す修行はどうです?」

「結構いい感じやなーこれ続けてけば魔力を通した状態の身体能力がデフォになって凄い強化が見込めると思われ」

「良いですね」

「おう…んで…何してんの?お2人は」


視界の端に何かをしている2人がいる


「あぁこれ?私もリョーマが頑張ってるなら頑張ろうと思って私が持ってる魔法の強化をね」

「刀華が持つ封印と言う魔法を強化してこの辺りを封印して怪異たちの侵入を防ごうかと」

「へぇ刀花って封印が魔法なんだ…えっ身体能力って自前なん?」

「うん、自前だよ?ちょっと理由はあるけど…いつか話すね!」

「あぁ厄ネタね、別にいいよ無理して話さなくて」

「助かるー」


誰しも人には知られたくないことってあるよなぁ


「私はご主人様には何も隠すことはありませんよ。いつも全裸の気持ちで関わってます」

「お前はもっと隠せぇ?」



「よっし完成!じゃご飯食べよご飯!」

「出来てますよーこっちは」

「食べましょうか」

「「「「いただきます」」」」


美味しかったけど次は猪じゃなくて別の食べたいなぁ…牛とか食べたい


────────────────────

カァッ(モチベに繋がるので感想や星ください)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る