第23話 狂気的な戦い方
<小山ほど巨大で鱗や水かきのついた手足、魚類然とした面貌を持つ深きものの統率者である父なるダゴンを目撃しました。SAN値チェック0/1d10です。自動成功なのでSAN値は減少しません>
(TRPGやってた時も思ったけどなんでこんな化け物が0/1d10なんだろうまじで)
<それに加え腕をだらりと垂れ下げ、左右にだらしなくゆらゆらと揺れながらカエルのように跳ねて尾を引きずるように歩く人の形をした魚、深きものを目撃しました。SAN値チェック1/1d6です。自動成功なので1減少です>
(なんでダゴン見て減らないのに深きもの見たら減るんだろ…)
SAN値113→112
処理も終わったしいっちょやりますか
(まぁ考えるべきは注意を引く方法だよなぁ…今も人を襲おうとしてるし…驚異として認識されたら注目引けるか…?やってみるか。ダゴンにキック放ちます)
<-20で振ってください>
どんだけ距離離れてても下降補正かかるだけで成功させたら当たるんだからチートだよな本当に
キック(80-20)>72
(駄目だったわ)
<ですが驚異として認識されたようでおびただしい数の深きものが貴方目掛けて襲いかかってきます>
(うーんまぁ結果オーライって事で)
(んじゃちょいと牙に魔力込めます)
<噛みつきの技能が使えるようになりました>
最近知ったことなんだけど魔力流したら何か牙が発達するんだよね
これ噛みつき使えるようになるしダメボ乗るしMPも消費しないしで使わない理由ないんだよね
(よーし食い散らかすぞー!)
自分目掛けて襲いかかってくる深きものたちに目を向けそう心の中で決意を固める
自分の元に辿り着いた深きものたちから攻撃が繰り出される
(えーっとこれとこれは気合い避け…んーこれは避けれん回避振ります)
回避86>28
「グギャッ?」
絶対に当たるはずだった攻撃が何故か当たらず目の前の深きものが間抜けな声を漏らす
動揺したその隙をついてその深きものに噛み付く
リリスとの戦闘でも実はやっていたが別に回避を使わなくても目で見て攻撃を避けることは出来る。つまり不確定要素を徹底的に排除し本来なら当たる攻撃のみに回避を使えるということである
それと同じで技能を振らずとも攻撃を当てることは出来るしこうやって隙をついて噛み付くことも可能なのである
(技能ばっかに頼るよりもこうした方が強いんだよなぁ…)
<技能振ってたらファンブルとかのリスクあるしね>
(絶対攻撃当てれるタイミングでそれなったら最悪だしな)
ダメージ1d3+5d6=17
生への渇望20>69
<対象を撃破しました>
(別に強化とかはされてない感じか…まぁこの調子で食い荒らしてこう)
───10分後
「キリねぇなまじで…」
取り敢えず一般人の避難は終わったっぽいけど…次から次へと来るなぁ深きもの
残機1しか増えないし…
想定ではもっと増えてるはずだったんだけどなぁ
残機95→96
(てか何でダゴンはあっから動かねぇんだ?お仲間さんがやられてんだからそろそろ来ると思ってるんだけど…来ないな)
まぁ今は深きものからやりきるか
おっまた良いところに、いただきます
生への渇望20>58
次
───1時間後
キリないにも程があるだろうが…!
何だ次から次へとわらわらわらわら…!
………ダゴン深きもの生み出す魔術使えなかったっけ
だからあいつあそこから動かないの?てか凄い驚愕した顔してんな
まぁそりゃそうか。見た目人間が生み出したやつ食いちぎって殺してんだから
1時間のキル数95
生への渇望成功数16
クリティカル数23
ファンブル数18
残機減少数3
最終残機109
残機は結構増えたけど飽きてきたなぁ…
やっぱそろそろ叩くかダゴン
その前に左腕ないし一旦死ぬか
既に無いものだとあの技使えないし
「おいで〜」
そう言い手を伸ばし体を預けた俺の体に無数の槍が突き刺さる
そういや途中から槍使い増えたよなぁと思いながら息絶える
「カムバックワールド」
下手くそなカタカナ英語を巧みに操り現世へと帰還する
腕が元に戻って貫かれた部位も元に戻っている
残機使って復活したら刺さってるものとかも無くなるのありがたいよね
何故か怯えた目をこちらに向けてくるダゴンに向かって全速力で近付いて行く
残機109→108
「なっなんなんだ貴様!人間如きが…人間如きが何故こんな力を!」
「ようやく喋ったねダゴン君。全然喋ってくれないから喋れないのかと思っちゃったよ。どうしてそんなに怯えているんだい?大丈夫。すぐに君も彼らの元に送ってあげるからね」
「深きものどもよ!こいつを殺せぇぇぇぇぇぇぇ!」
ダゴンの元へ走る俺にまたもやおびただしい数の深きものどもが迫ってくる
めんどくさいしあれやるか
残機も充分あるしな
(見たくなかったら目つぶっててくれていいよシロ)
<この状態だと目って概念ないから絶対見ちゃうんだけど>
(どんまい!)
そうシロに声をかけながら腕に魔力を込めて腕の力を上げる
これはさっき戦いが面倒すぎてどうにかしようとした時に編み出したものだ
強化され体感50を超えたSTRで首をへし折り頭と胴体を離す
ダメージ15
HP42→27
「めちゃくちゃいい音鳴るなぁこれ」
<めちゃくちゃいい音鳴るなこれじゃないよ!>
「ダーゴン君。あーそびーましょ!」
(ダゴン君に向かって自分の頭を投擲します)
<どうぞ…>
投擲50>72
<あらぬ方向に飛んでいきました>
(じゃあ頭を潰して元の体から再生します)
前回のショゴスとの戦いの時に知ったが再生を始める場所は任意で選べるらしい
それといらない部位を任意で破壊することも可能っぽい。とんでもなく痛いし固定で15ダメージ喰らうけど、まぁ敵に部位破壊されても15ダメージ喰らうし誤差誤差
でもセルフ部位破壊したら再生可能になるんだよね、残機消費なしで。デメリットも痛みが5倍ぐらい増すだけだし
<…元の体から頭が生えてきました>
「んーごめんねダゴン!俺ノーコンでさぁ…次はしっかりそっちに投げるからな!」
(じゃあ再生したしもっかい引きちぎって投げるわ)
<そんな狂ってたっけパパ>
(んー………溜まってんのかなキチゲ)
<そういう問題じゃないと思うよ!?>
ダメージ15
HP42→27
投擲50>36
「やっほーダゴン君。デカイねー君ー」
頭をダゴンの元に投げ飛ばすことに成功しダゴンに話しかけると震えた声でこう喋る
「何だ…貴様…死が怖くないのか…?」
「まだまだ死ぬには程遠くてさ!あまりにも死が遠くなって1時間もひたすら戦わされたら誰でもこうなると思うよ!」
<ならないよパパ…>
シロに呆れられながらも頭から体を再生させる
元の体はそうすると塵となって消えた
不思議な現象だよねこれ
残機107→106
完全で究極の肉体を取り戻した後未だ震えるダゴンに蹴りを叩き込む
(自動成功だよね?)
<自動成功です>
ダメージ1d6+5d6=19
「ほいっ」
「グァァァァァ!」
(このダメージでこの痛がりようだしあんま強くないなこいつ…さっさと殺して帰ろ)
その後も一方的に蹴りを叩き込み続け消化不良なままダゴンは息絶えた
「神格以外だと負けなさそうだなここまで来ると…………つかなんであんな戦い方しちまったんだ……」
再生するのにいちいち残機使うし高燃費すぎる…痛いし…
<あっ冷静になった?パパ>
「1時間戦ったら暴走するバーサーカーだったかもしれん俺」
封印しよ頭ワープは
「まぁ勝ったは勝ったし戻るべ」
<今門作るね>
「あっ後さっきの戦いルカとか真菰に言わんといてくれ。流石に激病みされる」
<目に見えるねその光景……言わないようにするよ>
そう2人で話しながら出来た門をくぐり自分の部屋へと戻る
「おかえりダーリン、シロ」
そう言って部屋に戻った俺たちをルカが笑顔で迎えてくれる
その言葉に2人とも面を喰らいながらも、言わねばならぬことを口を揃えて言う
「<ただいま>」
その言葉を聞き、より一層笑顔になるルカを見て、今日の戦いも無駄じゃなかったなと強く思った
本当にこの笑顔守るために最後の戦い方は言わないようしようと思った
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カァッ(モチベに繋がるので感想や星ください)
カァッ(悲報、主人公バーサーカーだった)
カァッ(トリガーは1時間以上の戦闘な模様)
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