第24話 報酬の話
「いやぁー疲れた疲れた」
そう言ってベッドに体を預ける
「お疲れ様ダーリン」
「んおありがとルカ」
水を持ってきてくれたルカに礼を言い体を起こしてから水を全力で摂取する
「疲れた体に水が染み渡るなぁ…やっぱ水なんだよ水。お茶とか要らんねん」
「強かった?その…ダゴンって言うの」
「うーんまぁまぁ…かなぁ。手下生み出す能力が鬱陶しかっただけで本体の戦闘力はそこまでやったな。あっそういやお面壊されちゃったんだけど新しいのお願い出来ない?」
「モチーフは?」
「前と同じ狐で上半分でよろしく」
「分かった。すぐ作るね」
「おうすまんな」
「作ってる間に服でも着たら?」
「そういや全裸だな俺」
謎のご都合主義で服まで再生されないかなぁ…魔力流したら出来るようになったりしない?
「そういやダーリン」
「ん?どうした?」
服を着終わるとお面を制作しているルカに声をかけられる
「無茶な戦い方…してないよね?」
「しとらんよそんなん。普通の戦い方よ普通の」
「そう………ならいいよ」
あっぶな…声震えてなかったよな
えっ急に何?バレた?見られてた?
嫌でも見られてたらもっと何か言われる気がするし…女の勘って奴かな。怖いね
<パパ服着たし報酬の話していい?>
「おっ良いよ良いよ。楽しみだな今回は」
あんまし強くなかったとは言え結構な格の神話生物だったろうし期待出来るな今回は
<まずいつも通りSAN値全回復と魔術1つ習得は確定として……溜まった神様ポイント的に…んーっと…>
「神様ポイントって何ぞ?」
<あっ神様ポイントってのはバグで生まれた奴らを倒した時に得られるポイントでいつもそのポイントを消費して報酬を渡してたんだよね>
「なるほろ」
何処から出てくんだろなそんなポイント
ファンタジー小説によく居る世界の意志みたいなん居るんかなこの世界にも
<全ステータス2倍にするか…うん、報酬は全ステータス2倍と魔術とSAN値全回復で!>
「やけくそみたいな強化だなまじで」
最終回近付いてんの?まだ結構居るよ出てない神話生物
神格倒したらどうなるんだステータス
<つまりSTRが80でCONが48、POWが46のDEXが36でAPPが32、SIZが36のINTが32でEDUが36になってHPが84でMPが46、SAN値が230でダメボが7d6になったよ>
「見違えすぎだろ」
今ならクトゥルフと殴り合えるかもしれん俺
「つまりこれでようやくアンサタ十字使えるようになって…そういやDEX上がったけど回避100超えん?」
チート所じゃないだろそれ
<あえてどんな時でも失敗する縛りみたいなので事象の改変が出来るようになってるから90以上にはならないっぽいね>
「そんな呪術みたいな縛りを…」
<INTとEDUが増えてポイントが増えたから技能に振れるけどどうする?また何か新しい技能でも作る?>
「何か作れそうなんある?遠距離攻撃用の何か欲しいんだけど」
<うーんとねぇ………共痛って言うのが300ポイントで作れるよ>
「説明求む」
<共に痛むって書いて共痛って読むんだけど射程は目で見える範囲で、1時間に1度しか使えないって縛りこそあれど自分が今感じている痛みの全てを対象にも与える事が出来てMPを1使う事に対象を1追加出来るよ>
「まさに俺のためにあるみたいな技能だな…んじゃそれ取ってから割り振るわ」
<了解。初期値は10だよ>
───暫くあと
「良しOKこれで行くわ」
「割り振れた?ダーリン。出来たよお面」
「おっありがとルカ」
そう言いルカからお面を受け取る
<じゃあ振り終わったステータスはこうなったよ>
【ステータス】
名前:朽木 了真
年齢:17
性別:男
種族:ゾンビ
残機:106
STR80 CON48 POW46 DEX36
APP32 SIZ36 INT32 EDU36
HP84 MP46 ダメボ+6d6 装甲4
SAN値230
取得技能
回避90 キック80 こぶし80 投擲80 応急手当70 鍵開け71 隠れる80 聞き耳80 忍び歩き80 図書館65 目星80 機械修理70 乗馬75 跳躍75 言いくるめ45 信用75 説得35
オカルト45 クトゥルフ神話10
コンピューター31
生への渇望20 共痛80
習得魔術 精神衝撃、支配、プリンのアンサタ十字、萎縮、ハスターの歌
「すっごい見違えたけど最近役に立った技能キックと回避と投擲ぐらいなんだよなぁ…振っといて何だけど基本対人技能も振る機会ないし…」
<場所が場所ですからねぇ…>
「まぁいつか使うだろ多分」
<じゃあ最後は恒例のいつものダーツで習得魔術決めよっか>
「ほんとになんで毎回ダーツなん?」
<ルーレットスタート!>
「聞いて?」
まぁいいか別に嫌な訳でもないし…
「よっ、と」
そんな事を考えながら適当にダーツを投げる
………ん?
あれ何か一瞬ルーレット板が止まったような
<おぉ!大当たりだよパパ!>
取得魔術
【ヨグ=ソトースのこぶし】
さまざまなMPと1d6のSAN値消費で発動可能
強力な見えない力を対象にぶつける
MP消費1事に1d10のSTRを自身のSTRに追加して行き、最終的なSTRの半分のダメージを相手に与える
HP10消費毎に対象を1増やせる
「随分変わったな効果…てかつっよこの魔術」
<支配と並ぶ大当たりの魔術だからね。パパがMP全部使って全部の1d10最大出したら275ダメージ与えれるよ>
「馬火力すぎるな…ってか一瞬ルーレット板止まった気がしたけどあれ何?」
<えっ?別に止めて…>
「私が止めさせて頂きました。ご主人様」
「ッ!」
何の気配も無く傍に居たメイド服の謎の女がそう答える
「あんなに一瞬の時間停止に気が付くとは流石ご主人様です。それにしてもいつ見ても麗しいご尊顔ですね」
「いや怖い怖い怖い!誰だお前!」
敵意が感じ取れないのが尚更怖いんだけど!
何!?何なの!?
「それはまた後ほど…ではご主人様。世界を救うため、貴方を過去に送らせて頂きます」
「はぁ?」
突然突拍子もないことを言われ素っ頓狂な声を上げた俺に謎のメイド女の手が添えられ
気付いた時には俺は森の中に居た
「…………え?」
───sideルカ
「ダーリン!」
<パパ!>
メイド女に触れられたダーリンが突如として居なくなる
シロの悲痛な叫びも聞こえるし…この女だけは許せない…!
「まぁまぁ落ち着いてください。シロ様にルカ様。きちんと説明致しますから」
「何で私たちの名前を…」
それにシロはダーリンと私しか認識出来ない筈…いやハスターさんは認識出来てたけど…それは魔術で繋がりが出来てたからなんじゃ…魔術…?
『おい貴様ら突然リョーマの気配が無くなったがどうし…』
そんなことを考えていると前のように空間に穴のようなものが開きハスターさんの居るところと繋がる
「あらハスター君。奇遇ですね」
『あ?何だ貴様。何故俺様の名を…待て、待て待て待て、その気配は………馬鹿な…』
『貴様はまだ生まれて居らんはずだろう!ヨグ!』
「こうしてここに居るのが全てですよハスター君。と言うか話を聞いてくださいよまずは」
そう言ってヨグと言うものらしい敵意を微塵も感じさせないメイド女が話し始める
「まず私はヨグ=ソトース改めメイドのメイと申します。あなたがたの大切な大切なご主人様は私の手で過去へと送らせて頂きました」
そんな意味の分からないことを目の前の女は大真面目に語っていく
「安全面に関してはご安心を。ゾンビとしての特性などはしっかりと残っておりますし過去の私が手厚くサポート致しますから」
『貴様は何がしたいのだ?』
「まぁまぁそう怒らないでくださいハスター君。私はご主人様の全面的な味方なのでどちらかと言うと人類の味方枠なんですよ?それにこれは世界のために必要なことなんです」
「何…を…言ってるの?」
分からない。何故か全てが本当の言葉だと頭が理解してしまう
「私はただただご主人様のために行動しているに過ぎません。そのご主人様のためにルカ様にはこれから私と共に修行して頂きます」
「え…?」
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カァッ(モチベに繋がるので感想や星ください)
カァッ(たまに色んな話見直して改稿してたりします)
カァッ(星200ありがとう)
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