第21話 束の間の平和

──少し前


「なぁルカ」

「どしたのダーリン」

「ちょいと検証に付き合ってくれんか」

「分かった」

「あっ別に服は脱がなくてもいいよ?何すると思われてんの?」

「えっ……新たな性癖の検証じゃないの?」

「ちげぇよ」



「じゃあ何するのダーリン」

「ちょっとお前を食べさせて欲しくて」

「やっぱりそういう…?私は大歓迎だよ」

「いや物理的に」

「物理的に!?」



「あぁ…えーっと、生への渇望…だっけ。それの検証ってこと?」

「そーそー、残機に余裕ある内に検証しとこかなって」

「そういう事ならはいどうぞ」


ルカから指が差し出される


「痛いと思うし痛覚切っといたら?出来たっしょ確か」

「出来るけど…この前リリスが仲間?仲間になった訳じゃん」

「まぁそうやな」

「リリスが痛みが気持ちいいって言ってたから検証したい」

「えぇ…」


変態が変態に感化されてる…


「という訳でさぁさぁどうぞ。いーとみー」

「いただきまーす」


バクっ


「こへのひこんたらええんかな」


飲み込んでみるか一旦


ゴクッ


「えーっとこれで飲み込んだ訳だけど…」


生への渇望20>15

残機94→95


「おーこんな感じになんのか、自動で振られる感じねハイハイ。…成功しちゃったな…」


全然まだまだ渇望してないんやけど生に

何ならまだ死ねばええと思っとるし…

いつか治ればええねこの価値観






「大丈夫?ルカ」

「駄目………///」

「新たな扉開けちまったなぁこいつ…」


えこれって俺のせいなん?言ったよ?俺

痛覚切ったら?って





「ふぅ落ち着いた」

「そりゃ良かったよ」

「ねぇねぇダーリン」

「どうしたルカ」

「モナリザ」

「ゴフォッ!」


声を掛けてきたルカが一瞬であの有名なモナリザの絵画に変わる

変わる…変わったんだが…


「何でドヤ顔なんだよ…ククッ…ハハッ」

「こんな顔も出来るよ」

「ダハハハハハハ!」


ドヤ顔から切り替わったモナリザ(ルカ)はウインクをかましていた


ツボった





「ねぇねぇねぇねぇダーリン」

「今度はなんだルカ」


振り返るとルカが最近はあまり見なくなったが3ヶ月ぐらい前までは良く見たあのドラゴンになっていた


「あの…」

「好きなコスプレ発表ドラゴンが〜♪」

「えと」

「好きなコスプレを発表します〜♪」


あぁそう言うあれね?はいはい…個人的に好きなコスプレはチャイナ服か袴かなぁ…袴ってコスプレなんかなまず


「信長〜♪」

「何でだよ」


うおすっげ教科書で見た信長の絵まんまだ

いや何でだまじで

クオリティは高いんだけどなぁ…


「ナース服〜♪」

「おーそう言うのそう言うの」


ルカに良く似合うなぁナース服…何で初手信長やったん?いや好きやけどさ、好きやけどちゃうやん信長は


「とんかつ〜♪」

「何でそこ元ネタ準拠なん?…クオリティ高ぇなそんで」


ナース服の可愛いルカがサクサクで美味しそうなとんかつになっちまったよ

劇的すぎるなこのbefore after


「非難轟々で変わったやつ〜♪」

「ブルマって言うのよそれ」


俺女子だったらあれ履くのは嫌やなぁ…

何のために誰がデザインしたんだよあれ


「正式名称が〜♪分からないコスプレも〜♪好き好き大好き〜♪」

「おおう怒涛のコスプレ連打」


すげぇ全然正式名称知らないコスプレがこんなに!何故か襟が長すぎるシャツ着てる人とか何処の世界でも採用されねぇ陰部を隠す気のないクソダサ制服とかSMの女王が良く着てる謎の服とか沢山だ!




まともなコスプレナース服だけじゃねぇか!


「どうだった?」

「100点」


何だかんだ楽しかった




「ねぇねぇダーリン」

「まだ何かあるのかルカ」

「私!アイドルになりたいの!」


成程…ルカがアイドルになりたい訳ないしこれあれかいつもの寸劇か


「…………アイドルへの道は相当険しくなるだろう…それでもなりたいのか…?」

「私の小さい頃からの夢なんだ!」

「アイドルとしてのアピールポイントはあるのか…?」

「私には誰にも負けない歌唱力がある!」

「良かろう…ならば儂に聞かせてくれ。その想いの籠った歌を」

「分かりました!聞いてください。……燕をください」


ほう…ここでその選曲…大したものだな…

あまりこの熱意でアイドル目指すやつの選曲では無いが何か思い入れがあるのだろう


「今〜♪私の〜♪─────」




「どっ、どうでしたか!」

「不合格」


合ってる音程一個もないの才能すぎだろ





「………で何がしたかったの?」

「将来アイドルになりたいなってなった時のシミュレーション」

「こんなのシミュレートせん方がええぞ」


確実に不合格だよ


「てか今日はいつにも増してテンション高いけどどうした?何か良いことあった?」

「そう言う気分の日ってだけ…迷惑だった?」

「いや全然…めちゃくちゃ楽しんでるよ」

「それなら良かった…」




「じゃあ謎かけで勝負しよう」

「負けた方どうする?」

「全裸土下座で」

「良いだろう……勝敗ってどう決めんの?シロは今バグの捜索中で声届かんし…」

「ちょっと待ってて」

「おけ」


なんだどっかに電話してんな…ルカが連絡先持ってそうで俺も知ってるやつだろうし…まぁあいつだろ



『え?何?どうしたのルカ。今10時なんだけど』

「繋がって良かった。今からダーリンと謎かけ勝負するから審判して真菰」

『…何だか分からないけど良いよ』


「じゃあダーリン。シンキングタイムは5分で行こう」

「なにわの謎かけ師匠って呼ばれた俺の実力見せてやんよ」

「ふっ私も孤児院界のマザーテレサって呼ばれてたから負けないよ」

「今それなんも関係ねぇだろ」


後お前絶対嘘じゃんそれ。孤児院で孤立してたって言ってたヤツがマザーテレサなんて呼ばれる訳ねぇだろ

……なにわの謎かけ師匠って何だよ!


───5分後


『はい5分たったよ2人とも。一旦手止めて』

「ふっふっふ至極の1作が完成してしまった…勝利は確定」

「何処からそんな自信が…俺はちょっとむずかったな…負けそう」

『じゃあ自信満々なルカから行こうか。どうぞルカ、お願い』


「フフ…お任せあれ」


「ふりかけをかけて、ご飯を食べます」


『…………その心は』


「とても美味しいでしょう」

「謎かけって知ってる?」


ただの朝ご飯の話じゃねぇかこれ

本当に何処からあの自信が…?

まぁ謎かけ挑んできた段階でこれ思いついてたんだろうな


『じゃあ次ご主人』


「謎かけてたら何言っても負けねぇだろこれ」


「好きな子に意地悪をしてしまう男の子とかけまして、実がなったばかりの果物と解きます」


『その心は』


「どちらもまだまだ青臭いでしょう」


『ご主人の勝利』


「馬鹿な…」

「いや当たり前だろ」


これ考えてた5分返してくれ

頑張って単語出し続けてたんだよ頭の中で





結局それから何戦かした後少し喋って夜も遅いため真菰との電話を終わった


「接戦だったね」

「俺の全戦全勝だったろうが」


何だ卵を解いてご飯にかけますってただの卵かけご飯じゃねぇか

謎をかけろ謎を


真面目に謎かけ考えてた俺が報われんだろ


「まぁそろそろ深夜だし寝ようか」

「逃がす訳ないだろルカ。敗者はどうすんだっけ?」

「……覚えてた?」

「もちろん♡」









<大変だよパパ!……何してんの!?>


「ん?何かあったのシロ」


<何かはあったんだけど一先ず状況を説明してくれない?>


「ルカが罰ゲームによって全裸土下座中」


<何してんのよ…>


俺の完全勝利っすわ


────────────────────

カァッ(モチベに繋がるので感想や星ください)

カァッ(最近モチベが死滅してきたので毎日投稿じゃなくて偶ーに2日に1回投稿になるかもしれん。ごめんね。こんなこと言いながら全然毎日投稿するかもしれんけど)

カァッ(謎かけは5分しっかり考えましたがあれが限界でした許してください)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る