第6話 親友との日常回と不思議な執事

「ハロー、ワールド。クソみてぇな朝」


体の節々が余りにも痛すぎる

何だこれ筋肉痛?久しぶりにあんな動いたからなぁ…筋肉痛も3倍になれば痛くなるなぁ


<おはようございますパパ>


(おはようシロ。バグなんか見つかったりした?)


<今の所しっぽすら掴めてないですね…>


(まぁ落ち着いてやっていこう。焦って見逃したら最悪だからね)


シロとの喋りを終え身支度を整える

今日は学校がある…

消し飛ばされねぇかな学校


嫌そうな顔でボヤきながら学校に向かう





「おはよ了真」

「おうおはよう真菰」


学校に行く途中真菰と出会う

最近元気がなかったように見えたがどうやら持ち直してくれたようである


「最近ここら辺で行方不明者が増えてるみたいだから気をつけてね了真、また居なくなられると精神が砕け散るから」

「あれそんなにメンタル弱かったっけお前…いやまぁ居なくならんよ大丈夫大丈夫」

「ならいいんだけど…」


どうしたんだこの女…え?こんなんだっけ

何かもっとこうビシッと決まってて…そういや出会った時こんなんやったな


戻っただけか


「まぁなんか嫌なことあったら相談しろよ?俺ら親友な訳だしさ」

「言えない事なんだよぉ…」

「言えないこと…?あっなるほどねおけおけ」

「今絶対違うこと考えてるって!違う!多分そうじゃないから!」

「いや大丈夫分かってる分かってる」

「分かってないよ!?」


あれやろ女の子の…いや大変って良く聞くし気遣ってあげなな




「あっそういやコン〇スに新キャラ追加されてたけど引いた?」

「コプラスだっけ?でも俺狐ちゃんに全て捧げてるからなぁ…」

「貯めてんだっけチケット」

「カラーバリエーションが欲しいんだよ俺…」


休み時間にいつものように真菰と話す

そろそろ睨まれるのにも慣れてきそうだ


「いややっぱ怖いな…」

「ほひはの?」

「嫌なんでもないなんでもない、食ってから喋れ」

「そういや最近たまに顔顰めてるけどどうしたの?」

「ガチャ爆死してるだけだよ」

「あの頻度で?」

「運がねぇ…悪くてねぇ…」


顔顰めてたかぁ…気を付けないとなぁ…


「大丈夫だよね…?」

「不安そうな顔すんなよ真菰。大丈夫だって」

「信じてるからね?」

「おう信じろ信じろ」




───放課後


「今日ちょっと放課後付き合ってくれない?」

「ええで」


真菰から遊び(推定)に誘われたので二つ返事で了承する


「何処行くのん」

「最近辛いことが沢山あるから猫カフェで癒されたい」

「猫カフェ人と行くことある?」

「1人だと入れないのよね」

「まぁなら付き合うけど」






「可愛い〜!よしよしよしよし!」

「可愛いなうん」

「だよね!」


可愛いなー本当に

写真で撮って額縁に飾りたいよ、え駄目?


「了真の所全然猫行かないね…何かした?」

「何もしてないんやけどねぇ〜」


昔から動物に嫌われてんだよね

前前前世ライオンだった可能性あるな

滲み出てるか百獣の王の素質


「また何か変なこと考えてる顔してる…」

「誤解招く言い方やめて?」


してねぇよ変な顔…多分




猫カフェから出て近くの公園のベンチに2人で腰掛ける


「ごめんね、今日は付き合わせて」

「親友と遊ぶことが苦痛な人間なんて居るかぁ?」

「…ありがと」

「そーそー、申し訳なさそうな顔されるよりそうやって笑ってくれた方が嬉しいよ俺は。可愛いし」

「ン"ッッッ…あ、ありがと了真…」

「ういうい」


あれー寒かったかなぁ今の言葉…

勢いに任せて変なこと言うんじゃなかったァ

真菰向こう向いてこっち見てくれなくなったし………やっちったなぁ……


「わ、私そろそろ帰るね」

「おうまたな」


去っていく時までこっち見てくんなかったなぁ真菰…やっぱ寒い?寒かった?


<パパ…>


(ん?何だどうした?)


<いや…うん、何も言わないよ私は…>


どうしたんだシロは…歯切れが悪すぎる

心当たりがないから何も分からん…

まぁいいや俺も帰ろ


「おや先客が居ましたか」


公園から帰ろうとすると執事服の男に声をかけられる


「大丈夫ですよそろそろ去りますので」

「おや何か気を遣わせてしまいましたか?」

「いえいえーさっき友達も帰ったので本当にそろそろ帰ろうとしてたんですよ」

「おやそれなら少し私と喋りませんか?」


何だこのコミュ力の塊…

初対面の人間にここまで喋りかけれるなんて凄いな…これが執事か

興味あるし少し喋ろうかな


「あっなら是非」

「まぁ喋ると言っても話題がある訳でもないんですが……そうですね少し悩んでいることがあるのですが悩みを聞いてくださいませんか?」

「金ならないですよ?」

「別に金銭で悩んでる訳ではありませんよ…」

「じゃあ何に悩んでるんですか…?」


今の言い方確実に金だったじゃん

金に困っててこの壺を…みたいな流れやったやん。身構えちったよ


「今とても大事な目的がありまして…でもその為に他の人に迷惑をかけてしまって…私はどうすれば良いんでしょう…」

「大事な目的ならしょうがないと思いますよ俺は。人間他人のことなんて極論どうでもいい物ですから…大事な目的があるならその為に突っ走れば良いと思いますよ」

「そうですかねぇ…本当に本当に沢山の人に…迷惑を……」


悩んでんだなぁこの人も…別にいいと思うがねぇ俺は

真菰助ける為とかなら俺全然人も殺せるし

結局何を捨てて何を拾うかだよね


「大丈夫ですか?」

「あっすみません…少し取り乱してしまいました…」

「いえいえ大丈夫ですよ。じゃあ俺そろそろ帰りますね」

「ありがとうございました…悩みを聞いて頂いて」

「困ってる時はお互い様ですよ。じゃあ目的のために頑張ってください」


ヒラヒラと手を振って帰路に着く

早く彼が悩みから解放されたら良いな





─side■■■■


「行ってしまいましたか…」


不思議な少年でしたね…

普通の人のようにも何処か得体の知れないもののようにも感じた少年


そうですか、目的のために突っ走れ…ですか…

やはりそうですよね…

例えどれだけの人間に迷惑をかけようと主を救う為ならば…私は…どんな事だろうと…





「そこの迷えるお嬢さん。私にその悩みを解決する手助けをさせてくれませんか?」


私は今日も人の負の心を増幅させ人を怪人に変える

負のエネルギーを集め主の封印を解くために…


怪人は魔法少女が救ってくれる

私は主の為に動くだけだ


────────────────────

カァッ(モチベに繋がるので感想や星ください)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る