第2話 一方的な死

「は?」

僕は思わずそう口にする。

「だって、刑事なのに、こんな状態になってんだじゃん。ふさわしくねえよ。お前なんて。』

目が見開かれ、散々言われ続けた言葉が頭をよぎっていく。

「大体から、親父が警視総監っていうだけの理由だろ。刑事になりたい理由。そんな奴に。親の七光りみたいな野郎に、ただの一般市民が守れるとは思えねえ。』

僕はくっと歯を食いしばる

「そうっすよね、補欠もきっと……」

その瞬間、僕はモヒカン野郎を殴っていた。

モヒカンが後ろへと倒れ込む。

「……っつ」

「親父のことは言うな!これは俺の意志だ。刑事になりたいことは、父さんとは関係ない。そんなこと絶対言わせない。」

「おい、いいのか?これ以上最悪の状態になるかも知れねえのに、そんな偉そうなこと言って。おまえ能力ねえだろ。」

僕は、頭の中で、一番知っていたことそれを言われ、怒りが波のように頂点へと達する

「能力なくたって……」と言いかけた時、「じゃあ、お前俺倒せる?』

青田はそう言うと、手から青い炎を出現させる。

そしてそれを見せつけるようにコチラに向ける

それを見た時、恐怖と悔しさ、そして怒りが混ざり合い、涙が瞳からこのれ落ちる。

「俺を倒せないなら、やめてよ。警官。」

グッと拳を握り締め、視線を下に向ける。

「倒せるんだろ。能力がなくてもさ。俺が倒せたらきっと」

彼がそう言った瞬間、僕は彼の目の前に走っていき、全力で、持っていた麻酔銃こと「魔星銃」をズボンのポケットから出し、青田に向かって、撃射する

この銃は相手の能力を永久に失わせることができるのだ。

白い縦断が、青田の頭の上を飛んでいく。

青田が一瞬だが驚いたようにみえ、恐怖で我を失ったように見えた

コチラとしては怒りがあった。でも、能力を失わせれば今後の練習試合や研修に支障が出る可能性がある。いくら怒りがあっても。それだけはしたくなかった。本当に当たれば、彼は能力を失う。学校から追放するのは簡単。でもそれをしたら、人間の道に反した行いだ。どんな人格であろうと、正義を志す仲間だ。いつかきっとわかってくれる、だから僕の百発百中の腕でもわざと外した。

だがその時、青田は青い炎を球状にして、僕の頭に向かって炎の剣をその球から発射する。

それは一本の矢野宵に僕のほおをかする。

「いいね。こういうの。」

彼はそう言うと、球場の炎から今度は青い大剣を炎を纏わせながら出現させ、手に握り締める。

そして、大きく振り上げると炎の斬撃が僕の元へ振り下ろされる。

思わず、体を反転させ、その斬撃を避ける

「やるねえ。」

彼はヒューと口からいきをはく。

「流石青田先輩。ただのの無能力者とは違いますね。」

肩無はそういうと、賞賛の声を上げる。

次は避けられない。そう感じた

「俺様だってシューチィングゲームぐらいやったことはあるんだぜ。嬢ちゃん。」

青田はそう言って、微笑を浮かべ、立ち上がる。

「でも、もうお前、死ぬよ。次で。やるんだったら、本気でやらなくちゃ。」

青田が恐ろしい顔をする。

「え?」

肩無の笑みが崩れる

青田の青い炎の剣が金色に光始める。流石に何江尾しようとしているかわかったらしい。

僕にだってそれはわかった。

確実に仕止める気ということだ。

「青田さん、それはやべえっす。死んじゃいます!!」

流石のモヒカンが慌て始める。

「いいんだよ、肩無、お前の責任にするから。」

モヒカンが流石に恐怖のあまり、「いいかげんにしてくださいよ、死んじまったら、俺っち…」

「ああ…!??」

青田が肩無を睨みつける。

ぎくりと肩無の体が震える。

「流石にそれは止めさせてもらいます!!青田さん!」

肩無が能力『ライトニング・ボルトス」こと電撃を青田に放つ。

しかし、それを青田はスラリと身をこなし、避けて、彼の体に向けて斬撃を食らわせた。

「か……」

肩無が崩れ落ちる。食らったのは右肩のようだ。

「くそ!!」

彼がなんとか、もう一度電撃を喰らわそうと左手を上げる。そして電撃を発車した。

だが青田には敵わない。

彼はまたもや避けると、今度はもう片方の腕を切り裂いた

肩無がうめく。

「あーあ。どいつもこいちも弱すぎ。こんなこともできないんじゃ。正義は勝てねんだよ!」

肩無が倒れ込み、青田がゆっくりと僕の方に来る。

肩無が必死に痛みを抑えながら「おい、逃げろ!」と必死の形相で言う

僕は震える手で、銃を持つ。

「おい、死ぬ気か!!有栖川!!」

流石の彼も僕の行動が何を言っているかわかったようで、ただひたすら逃げろと言う

「いいね。そうこなくっちゃ、面白くないよ、有栖川くん」

そして青田が光の剣を大きく振り上げた

その時

「おい!何してるんだ!」

教員の一人がすごい形相でやってくる。

青田はめんどくさげな顔をし、ただ舌打ちした。

「おい何があった!!」

僕が状況を説明に入ろうとした時だ。

青田はそのヤイバを教員に向け振り下ろした。

教員が一瞬、固まったかと思うとその斬撃を避けずに受ける。

教員が「青田、お前」と言う

「いいところなんだ。邪魔しないでくださいよ。せんせい」

青田はそういい、今度は僕を見る。

「さて始めるか。再開しようぜ」

彼がコチラに歩を進めた時、肩無がぎゅっとまだ引き裂かれていない片腕で青田の足下を握る。

その瞬間電撃が青田に走りそうになる。

「ああ、そう言うことしちゃうんだ。お前もいいね。正義づらしてて。」

彼はそう言うとお身っきりそれを蹴飛ばす。

そして「お前。モヒカンだけど根は優しいから前からうっとうしいとおもってた」

彼はそう言うと肩無に向かって剣を上から突き刺す

そして肩無は大きく血を吐く

「く……」

「じゃあ。肩無。お前は死ぬ。これでいいんだ。dvsなんかになっちまった俺を警官に入れてる時点で、この国の検査機関はたかが知れてんだよ。LCとdvsのちがいさえ、わからねえ機関だぜ。能力者ってだけで入れてんのが間違いなんだよ」

そう言って彼を侮蔑の表情で見ると

「一人片付いたし行くぜ!有栖!!」

僕が銃を向けた瞬間、青田が目の前にいた。

そして彼は刃を今にも振り下ろそうとしてきた

僕は、すぐに後ろにバックしtがそれでも、青田は素早い動きで、後ろに回り込むと、

ただ一言「じゃあな。有栖川ちゃん」と言った。

その時僕は「ああ、死ぬんだ。俺」と思い、心の中で

「まだいきたかったな」と言い、振り下ろされた瞬間、目の前から青田が消え、真っ暗となった。

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