第四章 放送すべきか(2)
11月23日(月)祝日
【河川敷】
「(清子:)そういえば雅史さん、ハンナさんを最近見ないようですが...どうしたのでしょうかね?」
「(雅史:)姐さんなら文化祭の準備が忙しくて、しばらくの間来れないみたい。...それに軽音楽部の演奏が待ち遠しいよ。」
「(ミュゼット:)ハンナ姐さんの生演奏ね。きっとカルウも為になるライブを聴きに来ると思うと、最高な気持ちになりそうって感じ。...そういや、杏璃はどうしたのよ?
「(雅史:)杏璃なら最近『放送委員会』に入ったらしい。もしかすると、学園全体に姐さんの文化祭を宣伝したり?」
「(清子:)...放送設備を使って校内伝達をする帰宅部側のマスメディアになったつもりですの?陰気な杏璃さん...。」
「(ミュゼット:)清子!!...ほら、健太にどすこいされるよ。」
「(清子:)あら、言い過ぎましたかね。ごめんあそばせ。」
「(ミュゼット:)ははっ、健太いつもごめんね。清子は辛口おかっぱなんでね。」
「(健太:)...ふぅぅ。我慢にも限度があるってことを忘れないでよ?」
「(ミュゼット:)...ま、私も気を遣うつもりでいるけどね。」
ところが、「雅史」の旧友が「サッカー部」の前に現れた。
「(旧友男:)雅史...。」
「(雅史:)?誰かと思えば平凡な中学校時代の友、楠田ツヨシじゃんか。どうして河川敷に?」
「(清子:)まーた、わたくしが初めてサッカー部に接触した時と同じ展開ですの...。あなたがたは雅史さんの旧友...というべきかしら?」
「(ツヨシ:)ああ、そうだ。...杏璃はいないようだけど?」
「(清子:)陰気な杏璃さんなら放送委員会に入って、くだらない仕事をしているらしいですの。」
「(健太:)!!」
「(ツヨシ:)ふーん、あっそ。陰気女は置いといて、お前らに引導を渡すつもりで来た。」
「(雅史:)ちょ、それはなっ!!」
「(ツヨシ:)明後日の水曜日に何かが起きることを楽しみにしとけ。」
謎の宣言をしてすぐに去る「楠田ツヨシ」。2日後の内容とは何なのかわからず困惑する「雅史」と「健太」。「ミュゼット」は奴の言ってることはただの戯言だと一蹴する。
「(ミュゼット:)どうせただの冗談でしょう。気にしないことよ。」
「(清子:)まったくですの。相手が同い年であるとしても、たいした問題にはなりませんわ。」
「(雅史:)だといいけど...。」
旧友の言葉が不安になり遊ぶ気がなくなったので今日はここまでとし、解散する「雅史」であった。
11月25日(水)8時
【通学路】
登校日のため学園に向かっている「雅史」と「清子」。もちろん「健太」や「杏璃」と一緒なので、いつも通りである。放送委員会とは何をするものかは本人に聞いてみる。
「(清子:)杏璃さん。最近放課後でサッカー部とは遊んでないようですが、放送委員会で何をしているのです?」
「(杏璃:)それを聞いてどうします?おかっぱ風紀委員には関係ないことです。」
「(清子:)...なんとなく聞いてみただけ。元気そうで何よりですの。」
「(雅史:)...ははっ、仲がいいんだか悪いんだか恋敵同士。僕を取り合うなんかより仲良くしようよ2人とも。」
「(杏璃:)あ、雅史くん...ごめんなさい。」
そうして歩きながら会話しているなか、まもなく学園に到着する。
「(雅史:)到着だよ。今日も楽しい1日になりそうだね。」
この台詞を発する「雅史」は3人とともに校舎に入ろうとする。...!?フロア3(4階)の教室の窓から机と椅子が落ちてきた。派手な衝突音と同時にバラバラにされる机。その机の使用者は...。
「(雅史:)!!杏璃の机!!いったい誰が!!」
驚きや動揺を隠せない「雅史」。彼女の机と椅子を放り出した者は...そう、たった今、窓から犯人の顔を出してきた。
「(不良少女:)おめぇの席ねぇからぁ!!!!!」
「(雅史:)...岩本みどりの真似事はよしてくれないか、ロンスラソックス(和製名称:ルーズソックス)を履き損ねた『衣笠典子』!!」
「(健太:)てぇぇぇぇぇぇぇぇえええ!!!!!」
「(清子:)杏璃さんとはどういう関係なのかは知りませんが、そのような暴挙は許されるものではありません!!ほら、杏璃さんが泣いてます、健太さんが怒ってます、どうしてそんな真似をするのです!!」
「(典子:)...。」
どれだけ非を鳴らしてもリアクションなしの「典子」。
「(ラファエル:)!!何の騒ぎだ!?」
校外からかすかに聞こえたのか通学途中の「アトラス兄妹」と従者「ハイペリオン」が駆けつけてきて、その光景に驚きを隠せない一同である。
「(ラファエル:)...何だこれは!!」
「(ダイアナ:)中2年の典子がやったの?今になって!?」
「(ハイペリオン:)そんな時に帰宅部の幹部達は何やってんだか...今はえた☆そな部か。」
「(ダイアナ:)ラファ兄、キャプテンが怒りで震えてるよ。どうしよう。」
「(ラファエル:)雅史、冷静になれ...怒りに呑まれてはならん!!落ち着け、落ち着きなさい!!」
「(雅史:)...ふぅ。生まれて初めて怒りを感じる。典子、今になってなんでそんなことを?杏璃が気に入らないからといって、そこまでするの?えぇ、教えてよ。」
「(健太:)雅史、奴に何を言っても無駄だよ。度を越したことをする悪いやつなんだ。」
「(清子:)...楠田さん絡みに違いありません。引導を渡すとはそのことですの。」
「(ラファエル:)それが今になってこうなるなのか、理解できるよう説明しろ!!」
「(清子:)わたくしにはわかりません!!」
フロア3(4階)の教室にいる「典子」のほかに、平凡な中学校在校のはずの旧友「ツヨシ」が窓から顔を出してきた。
「(ツヨシ:)ああ、そのとおりだよ!!お前らが理解する必要はない、雅史に用があるんだよ。俺と遊んでくれるか?」
「(雅史:)...ツヨシに何があったかは知らないけど、事が起こしてまで僕と遊びたいというなら受けて立つ!!」
「(清子:)雅史さん、2人...ううん、3人...いや彼らとはどんな人達でしょうかね?」
「(健太:)雅史に代わり僕が教えてやる。奴らは昔はそんな人じゃなかった。今になって雅史を陥れような真似をする、まるで人が変わったように。」
「(清子:)旧友があんな人になったにしても度が過ぎています...絶対裏がありますわ。」
「(ラファエル:)...ここは俺と雅史が行く。風紀委員はここにいなさい。」
「(清子:)ンあぁもう!!ラファエルさんはただ、雪郎先生を見返したいだけでしょう!!」
「(雅史:)...今、雪郎先生って?」
「(清子:)...なんでもありません雅史さん。とにかくです、わたくしと雅史さん、ラファエルさん3人でいきます。ダイアナさんは杏璃さんをお願いしますわ。」
「(ダイアナ:)...こっちは任せるよ。杏璃、よしよし。」
「(健太:)僕を忘れないでよ、おかっぱ風紀委員!!」
「(ラファエル:)...好きにしろ。今起きているおおごとはただの喧嘩とは訳が違うぞ。気を引き締めてかかれ。」
「(雅史:)首を洗って待っててよ2人とも!!」
【Phase-2】
今回の騒動は序章とは比べ物にならない。変わってしまった2人の背後に気づいていない「雅史」、「闇の商人」および「凶悪犯」同様の裏側に深入りする「ラファエル」、止められても「アレグロ雪郎」との協力を辞さない「清子」、敵に「杏璃」を傷つけられるのを黙ってられない「健太」。たった4人でどう攻略するのか。
放送室から少数出てきた、同時期(8月頃)より平凡な中学校から転入した「雅史」の旧友らしき3人はいずれも帰宅部である。
「(雅史:)須原、上本、吉沢...。」
「(清子:)雅史さん、旧友に構ってる場合じゃありません。先を急ぎましょう!!」
「(健太:)ここは僕が食い止めたい...でも、杏璃ちゃんをいぢめたあの2人を叩かなきゃ気がすまない...。」
「(ラファエル:)健太よ、動く盾役の君が俺たちの後方を護衛しつつ前進するという今考えた作戦は君にとって文句ないだろう。」
「(雅史:)要するに、僕たちの後ろを守りながら進むってことよ。めちゃくちゃな説明でわかりづらいけど...。」
「(健太:)視聴者にはわかりづらいかもだけど、それなら僕に任せて!!」
「健太」は皆の後方を護衛する盾役を担い、「雅史」は前進する。階段をのぼってフロア3(4階)にあがったところで伏兵が3人いた。先ほどの帰宅部とは違い、正真正銘の平凡な中学校の生徒であり、いずれも「雅史」の級友である。許可なくこの学園に立ち入る彼らの行為は序章で同じようなことをしていた
「(雅史:)植木、佐々木、不二崎...。」
「(清子:)関係者でもないあなたがた旧友が無断でこの学園に立ち入るって誰が決めましたの!!」
「(ラファエル:)風紀委員よ、彼らに何を言っても無駄のようだ。強行突破して、雅史の教室に突撃するぞ!!」
「(雅史:)あ、ああ。」
目前の敵に構わず強行突破し、「雅史」の教室『2年5組 』に突撃した。この教室に主犯「ツヨシ」が待ち構えており、「典子」の姿が見えない。それはとにかく、目前の敵将に集中することだ。
「(ツヨシ:)やあ来たか、旧友よ。」
「(雅史:)ツヨシ...君は何を望む?僕を打ち負かして自己満足のため?僕の知らないところで何があったの?何を知り得たの?ぇえ!!」
「(ツヨシ:)クックックッ、そういうことになるな。だがな、お前を打ち負かすなんて簡単さ。さぁ、ショータイムだ...。」
「(雅史:)!!」
廊下に集まっていた旧友6人がこの教室に入ってきた。その彼らに囲まれてしまう、敵将の罠だった。
「(ラファエル:)ええい!!7人がかりで俺に勝とうと思うな!!時よ止まれ!!」
ラファエルの能力を使うも、どうすればいいのか3.5秒間の制約の中で考え出すのに失敗。時間切れにより時は動き出す。
「(ラファエル:)数が多すぎる!!...ここまでなのか。コンブリオ...!!」
「(清子:)わたくしが旧友6人を押さえます!!雅史さんはツヨシさんに一発かましてください!!」
「(雅史:)合点承知の助!!」
「(清子:)それを聞いて安心しました。...わたくしも雅史さんの期待に応えるべく本気を出してやりますわ!!サンダーボルト!!」
「清子」の指から発する雷魔法「サンダーボルト」で旧友6人を一気に戦闘不能にする。それを見て窮地に立たされた「ツヨシ」は...。
「(ツヨシ:)ま、待て、待て雅史!!話せばわかる!!な、そうだろ!!」
「(雅史:)...僕の友達を、杏璃を傷つける君は許さない!!」
「雅史」の能力で拳の形をしたエネルギー体を実体化する。拳を握り、脚を上げて踏ん張り、拳をひねり放つ。そう、「ミント彩香」が使われていたとされる究極奥義のひとつ「正義の鉄拳」だ。
「(雅史:)清子!!どの属性でもいい、付与して!!シンクロ技でいくよ!!」
「(清子:)それでしたら喜んで!!」
2人の新たなるシンクロ技「怒りの鉄拳イカヅチパンチ」という「レベッカ」に似た技で「ツヨシ」に一発かます。とはいえ、学園内で暴れちゃ学園長に叱られるので器物損壊しないよう手加減した。「ツヨシ」はダウンした。
「(ツヨシ:)この技は...レベッカみたいだ...ぐっ。」
「(雅史:)...今、レベッカと?レベッカが誰だか知ってるの!?」
「(ツヨシ:)...ああ、今のレベッカの拳で目が覚めたようだ。雅史、すまなかったな。」
「(清子:)...金髪ことレベッカさんのことですかね?...もしや、レベッカさんに関わって何が起きましたの?どうしてこうなったのか説明なさい。」
「(ツヨシ:)...どうしてこうなったのかは覚えてない。覚えている部分があるとしたら、ネット世界に人々の悪意や絶望が蔓延しているとか...。それにつられて俺の中に悪意が目覚めてしまった。」
「(ラファエル:)だとすると、体育祭の件や
「(清子:)...いいこと?あの得体のしれない金髪に関わってはなりません。お願いです雅史さん。」
「(雅史:)...あ、うん。できるだけ関わらないようにしておくよ。」
「(杏璃:)きゃぁぁぁぁぁぁああああああ!!!」
「(健太:)!!」
校庭のほうから「杏璃」の叫び声が聞こえた。嫌な予感しかないと「ラファエル」は教室の窓の外を見ると...。
「(ラファエル:)...!!ダイアナァ!!」
校庭のとこにガムテープで口を塞がれていた「ダイアナ」と黒い布で目隠しされた「ハイペリオン」、「典子」にカッターナイフを突きつけられる「杏璃」の姿が。それを見た「ラファエル」と「健太」は怒り心頭に発する。
「(ラファエル:)...貴様ぁあああ!!!!!よくも我が妹を!!!!!」
「(健太:)てぇぇぇぇぇえええ!!!!!(てめぇ)」
「(雅史:)ど、どうしたの2人とも!!...!!典子、君は!!」
「(ツヨシ:)...!!」
「(清子:)...ツヨシさんを、雅史さんの旧友4人(ツヨシさんを入れて)をこの学園に招き入れたのは典子さん、やはりあなたがたでしたの。何がしたいのです?目的は何ですの?答えなさいィ!!」
「(典子:)なかなか死なないゴキブリ並みのなかなか死なないゴキブリ並みのなかなか死なないゴキブリ並みの...塵芥と成り果てやがれ!!」
「(ラファエル:)なんて気色悪い!!...答える気はないようだ。今から校庭に向かうから覚悟しろ!!ザ・ワールド!!」
時間を短縮するべく「ラファエル」の能力を使う。3.5秒間停止、再び使用可能になるまでのインターバルはせいぜい7秒。教室にいる4人は急いで降りても間に合わない。さあ、どうする?緊張感が走る...がその時である!!
「(ラザール:)何の騒ぎかと思えば...なんて嘆かわしいことだ。」
「(清子:)が、学園長!?...もうこんな時間!?」
8時30分、始業時間20分前だがこの現状じゃあ始めそうにない。20分以内に事を片付けると行動する学園長。
「(ラザール:)生徒同士の殺し合いを禁ずる。これはもう立派な校則違反だね!!我が学園に超官がいないのは痛いが、事が大きくなる前に片付けないとね!!」
「(清子:)今から降りてきます。学園長、お気をつけください!!」
「(健太:)急いで駆けつけるから、その間に杏璃ちゃんを助けてよ学園長!!」
「(雅史:)ラファエルは今頃、学園長のそばにいるかもよ!!ラファエルによろしくね!!」
「ツヨシ」を入れた4人は大急ぎで階段をグラウンドフロア(1階)まで降り、校庭へ向かう。一足先に降りてきた「ラファエル」は妹「ダイアナ」を助けるために、能力を行使する。
「(ラファエル:)ザ・ワールド!!」
時が止まっている間にすべきことは3つ。
I.妹「ダイアナ」の救出。彼にとって最優先事項。
II.「杏璃」の解放。
III.「典子」の身柄を確保。
救出・解放・確保という三拍子をこなしたところで時は動き出す。
「(ラファエル:)...片付けてやったぞ学園長。」
「(ラザール:)おお、これはこれはラファエルくん。いつの間に片付けてくれたね。」
周囲をよく見ると、「ダイアナ」以外の他人および従者の扱いが雑である。雑なやり方で突き飛ばされてかわいそうな「杏璃」、布を外してくれなくてかわいそうな「ハイペリオン」、馬乗りされた真犯人「典子」。
こうして、「雅史」の旧友による騒動はひとまず収まった。「ツヨシ」と平凡な中学校生徒3人は自分たちの中学校の教師に連行され、指導されることに。一方「典子」ら帰宅部4人は裏庭で生徒会副会長1人と会計2人「ランス」「ルーカス」「北村」主導の尋問および指導を受けることになった。犯行動機は前回の「凶悪犯」同様、一貫して黙秘しており一切口を割らず結局わからずじまいである。「ツヨシ」の場合は、「典子」の悪意につられただけであると自白しており、はなっから悪しき心を持つ彼女とは違う。「レベッカ」の拳で正気に戻った「ツヨシ」はさぞかし幸運であるともいえよう。
放課後、裏庭にて...。「清子」と「杏璃」2人っきりの立ち話。その陰に隠れて傍聴する「ラファエル」1人。
「(清子:)お聞きしたいことがあります杏璃さん。典子さんの気に障るようなことはしたのです?」
「(杏璃:)おかっぱ風紀委員には関係ないことでしょう。」
「(清子:)レベッカさんって言ったらどうしますの?」
「(杏璃:)!!」
「(清子:)...図星かしら。へっ、控えめで穏やかなあなたがたにしてはくっそ陰気な女ですわ。」
「(杏璃:)...!!」
「(清子:)あら、気に障るような言葉を口にしましたかね。それならごめんあそばせ。あなたがたの旧友について話してくださる?風紀委員として、あなたがたの力になってさしあげます。」
「(杏璃:)...幼馴染じゃない、他校から来た部外者のおかっぱ風紀委員に言う必要もありません。」
「(清子:)...あらそう。のちほど雪郎先生に報告しますわ。」
陰で立ち聞きしている「ラファエル」が「アレグロ雪郎」絡みの話題に反応して出てくる。
「(ラファエル:)それは待て。雅史の旧友とやらについて俺が全て話す。雅史から隅から隅へと聞いた。したがって、コンブリオに知らせないでくれるか?」
「(清子:)雪郎先生のことを聞くと、ノコノコ...パタパタクッパ飛んで火に入るラファエルさん。ご自身の手柄が欲しいでしたら、できる限り伝えないようにしますわ。」
補足。「雅史」曰く、旧友8人は平凡な中学校サッカー部部員だったとのこと。11人中7人がバロック学園(英名:Baroque Academy)、またの名を樋串武学園に編入した以降、欠けた人数分を穴埋めしないまま11人に満たされないサッカー部の存続は困難という理由で「ツヨシ」のサッカー部は廃部になったという。「雅史」自身はかつて平凡な中学校サッカー部のキャプテンだった。「衣笠典子」は元々不良少女のわりには面倒見のいい女子だった。時期が遅かったのか世代が違うのかロンスラソックスを履き損ねた彼女だが...そう、9月末までは...。10月に入ると気づかないうちにネット上の嫉妬、絶望、悪意が彼女の心に蝕んでいき、今月22日に堕ちた。はなっから悪意のある「闇の商人」とは異なり、あまりにも哀しい女だ。
「(清子:)...これはご愁傷様。」
「(ラファエル:)...お願いだ風紀委員。これから起こりうる出来事の調査は俺がやる。闇の商人はもちろん、今回のような不可解な事件に深入りしないでほしい。」
「(清子:)...できる限りそうします、ラファエルさん。...そうですわ、3日後つまり28日土曜日にハンナさんの文化祭が開催されるらしいですの。よろしければラファエルさんも行ってみます?」
「(ラファエル:)...まぁ、考えとく。」
3日後に開催されるハンナの文化祭は楽しみだ。当日に何事もなければいいのだが......。
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