ビットの視点から描くという、斬新な発想が作品の中で存分に活かされていました。
書き出しから引き込まれ、最後まで目が離せなかった。
ネタバレになってしまうのであまり詳しくは書けませんが、紙ではなくコンピューターで小説を書くようになった今の時代だからこそ生まれた作品なんだなあと思いました。
身近な題材をひとつの作品に昇華させる作者様の力に感服します。
「ゼロイチ」という作品のタイトルも、ここまでこの作品世界に合致したものは他にないでしょう。
最初に一度驚かされ、最後にもう一度あっと驚かされます。
総じて、エンタメとしてのレベルが非常に高い作品です。
難しいであろう世界観を描き切る確かな筆力もさることながら、作品の中で作者様の想像力と文章力の迸る秀作でした。
わずか3000文字に収まるビットの物語。ぜひオススメしたい一作です。