27話
特務機体引き渡し当日
第17番封鎖ステーションに集まったクリスとアリア
「時間通りだね、アリア」
「そっちはちょっと遅いんじゃないの?」
「報酬を用意するのに手間取ってね、確認してくれ」
「....嘘は無い様ね、あれを出して」
オペレーターに貨物室に入っている特務機体の残骸を出す様に指示するアリア
『了解した、ワークローダー起動、』オペレーターの指示でワークローダーが動きだし、コンテナをクレーンで開けて行く コンテナから現れたのは装甲が外され骨格と人工筋肉等が剥き出しになった無残な姿の特務機体だった、四肢や頭部の装甲は砕け中の構造材が見えており機体の表面には何か所も大きな穴が空いており、その穴の周りには赤黒い物がこびり付いていた。
そしてコックピットハッチは開いていてパイロットの姿は無く代わりにパイロットスーツらしき物の残骸がパイロットシートに掛けられていた。
「こんな状態だけどいいの?」
アリアはスクラップ同然の特務機体の残骸を指差しながら本当にいいのかクリスに聞く。
「別にいいよ、修理すれば十分動かせる。」
「わかったわ」
アリアがオペレーターに指示を出した数分後、再びクレーンで機体が吊り上げられコクピットブロックと装甲が外されむき出しになった骨格だけのフレームがワークローダーから降ろさる。装甲は一般TSと同じもののため価値はない。
価値があるのは中身だけ。
「はい、これが特務機体の残骸よ、じゃあ後は任せたわ」
そう言ってクリスは部屋から出て行き、それを見送ったアリアはスクラップ同然の特務機体の残骸を運びだせるように
「報酬だね。分かっているとも、1Bクレジットで買い取る。それでいいかな?」
1Bクレジットは10億クレジットに相当する。
「えぇ、問題ないわ。」
「では、交渉は成立ということで…」
「ん?なんだあれは....」
護衛として連れてきた傭兵の一人が封鎖ステーションに向かって接近してくる艦隊を確認した。
『マスター!敵襲です!』
「宇宙海賊か!!」
『いえ...艦種が違いますこれは…入港管理局の執行艦です!数はおよそ10隻!』
『そのほかにもHT機体やLT機体も搭載されている模様!』
「特務機体の情報を嗅ぎつけられたか…」
「試験機体TAX-01を出せ!」
『了解しました、試験機体TAX-01から展開開始』
クリス乗艦の大型船から小型の無人機が多数展開される。
その数およそ100以上
『無人自爆特攻兵器インフィジャール』
モノアイが煌めくそれは…死を持って敵を葬る死の兵器
つづく
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