26話 引き渡し2

メッケルとの茶会から数日後、惑星エルトリアの所有者、クリス・エンフィールドの姿はとあるステーションの一室にあった。

「久しぶりだねアリア、ミッション以来かな?」


「えぇそうね、あのミッションは稼がせてもらったわ。」

とアリアは隠すべきところは隠してある送金履歴書を取り出した。

「でもこんなに貰っていいの?」

送金履歴には依頼書に書かれていた金額の3倍の金額が記載されていた。


「これでいい、特務機体の残骸は回収しているのかな?」


「まあ...回収しているけど...それがどうしたの?」


「売って欲しいんだよ特務機体の残骸を」



「………正気?」

特務機体の設計やパーツなどの重要情報は入港管理局に厳重に管理され、

市場に出回っていてもすぐに回収されてしまう。厄ネタでもあるがうまく入手し

適切な相手に売れば大儲けできるだろう(多分)

「本気だとも」

そうクリスの目は語っていた。


「まぁ...いいけども」



「それで特務機体の引き渡し場所についてだけれど…」


「私としてはこの星系近くにある封鎖ステーションを指定したいのだけど」

この宇宙には各開拓時代に建造された宇宙ステーションが幾つも放置されており

建造途中で放棄されたもの

海賊勢力に占領されてそのまま海賊勢力に使われているステーション

何かの異常で放棄されたステーションなど

様々なステーションがあるが総称として封鎖ステーションと呼ばれている。

「わかった。それで何番だい?」

この何番というのは星系周辺にある封鎖ステーションには番号が振られている。


「17番よ」


「あそこか…」

ステージのような形をしている以外は何もないステーション17番封鎖ステーション

「あのステーションなら誰も来ないでしょ?」


「…そうだね」

怪しい…が

「ではこちらからも一つ条件を出そう。」

受けるしかない。


「なにかしら?」



「それは………………」










「……………わかったわ。条件を飲む」

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