異世界銀河農家 世界のすべての人に食料を

24話

『司令部より伝達。一部侵入者のデータが照合できた―――フラワーガーデン！？　総員、直ちに基地内部にいるフラワーガーデンを排除、即刻排除せよ！！　これ以上の損害は出すな！！裏切り者を排除せよ!』

「へぇ今気づいたんだ、対応が遅いねぇ」

突然の襲撃で指揮系統がやはり混乱しているらしい。

『裏切者がぁあああ！！』

HTが突っ込んでくるが肩に装着されたパルスガンでスタンさせ、パイルバンカーをぶち込み言い放つ。

「だまして悪いがこれも仕事なの、死んで」

『お...のれぇ....』

内部の燃料に引火して爆発するHT機体

「やっぱりパイルバンカーは良いわね。」

「一発で敵を消し飛ばせる。」

「レーダーに反応？この反応は....」

『こちら執行隊第3小隊。執行対象を確認、排除する。』

執行機だ。

「なんで入港管理局の執行機がいるのよ!!」

手を組んでるなんて聞いてなんだけど!？

『エルトリアにいるはずの貴様が何故ここにいるのか、何の目的で襲撃したのかは知らないが、私が居る以上ここで死んでもらうぞイレギュラー！！」

　オープンチャンネルでそう言われた。

めっちゃ怒ってるわ。

執行機は普通の機体とは出力も規格も桁違い。

システムから8連装レーザー砲のエネルギー出力が異常だと警告がでた。

直撃したら死ぬわね。

「花火は好き？....あなたの機体...いい花火になりそうね。」

『そうか。私もちょうど花火を打ち上げたかったのだ―――貴様の機体でな！！』

　やっぱり怒ってる。

　言い切る前に向けられたレーザー砲を回避し、アサルトブーストでコアになっておるTTにぶつかる。なぜこの場所に設置したのかは謎である。

そのままショットガン、グレネードを接射し、ブレードで薙ぎ払う。途端に機体制御を失った執行機に蹴りを入れ、パイルを打ち込んで後退させる。

　しかし、それだけやってもやはり特務仕様の機体。多少ダメージは見えるもののすぐに復帰してミサイルとガトリングをこちらにばら撒いた。

「硬すぎるでしょこの機体」

　速い機動でこちらを攪乱させながらもしかし確実にこちらにガトリングを撃ち込み、足が止まった瞬間にミサイルを撃ち込んでダメージを与えようとしてくる。

　死が間近に迫る感覚に、再び世界から動きが消える。

　ゆっくりと動く執行機。その動線の先にグレネードを発射。

そしてグレネードの後ろをついていくようにブーストで接近し

グレネードの着弾と同時に爆発を突破して事前に起動しておいたパイルバンカーでカチ上げる。

直撃と爆発、そこにパイルの衝撃を受け、流石に耐えきれなかったようで機体が打ち上げられてひっくり返る。

『なっ、何が起き―――』

　腹を見せた機体の上に乗っかり、コアの部分に狙いを定める

『なっ、止め―』

　「落ちろおおおおおお!」

　ブレードを起動し、キャタピラから切り離して蹴っ飛ばしてパイルを起動せずに上から叩きつけるように突き刺した。

　何の反応も示さなくなったそれを確認すると同時に、目標の港湾施設が爆発してレーダーが崩れ落ちたのが見えた。それから間もなくして僚機が合流した。

「ミッション終了....グリーンノア社に報告....ミッション達成。」