23話 襲撃
『目的地周辺です。起床してください。マスターアリア。』
傭兵支援システムの音声で目が覚めた。どうやらそろそろ着くみたいね。
『―――聞こえるか、突入コンテナをパージする。突入の準備をしておけ』
オペレーターの通信が再度入り、そう警告する。
――戦闘システムを起動して。いつでもブースターを使えるように準備を
音声入力を入れると途端にコックピット内が明るくなる。
『ジェネレーター起動。ブースター出力準備。武装ロック解除。ウェポンシステム起動―――メインシステム、戦闘モード起動』
起動と同時にコンテナがガタガタと音を立て、揺れ始める。どうやらパージされ、備え付けのブースターがが逆噴射をして落下するコンテナ。
『そろそろだ、衝撃に備えろ』
コンテナの扉が開かれた。ブースターを起動して外に飛び出す。地面に後を残して着地した。
『マーカー情報を送る。そこに向かい、うちの部隊と合流してくれ』
コックピットのマップにマーカーに向かう。猛吹雪の中だがスキャンで地形を読み取って進んでいく。
マーカーの場所に着くと既に4機のTSが待機していた。
「あんたたちが今回の僚機?」
チャンネルを開いて挨拶するが返事はない。まあ今回限りの関係だし仕方ない。そう思っていると向こうからチャンネルが開かれた。
普通は開く人は少ないのに意外ね。
「よろしくお願いします」
チャンネルには白銀の髪に緑の瞳という珍しい容姿の傭兵が映っていた。
「えぇ、よろしく。」
『合流したようだな。マーカー情報を更新する。後は襲撃をし、通信タワーと軍港の破壊。その後については終わってから話をする。必ず戻れ。」
いつもは言わないセリフと共に通信が切れる。
「了解よ。あとで合流しましょ」
オペレーターの通信が終わった後、マーカーが再び位置を示した。此処からそう離れていない場所らしい。
「じゃあ、出発しよう。楽しい遠足の始まりだ。皆、家に帰るまでが遠足よ、解ってるわね?」
「「「了解」」」
つづく
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