20話 傭兵襲撃

「緊急の依頼って何?」

突然呼び出されたアリアは不満を隠せない顔で不貞腐れていた。

「突然呼び出してすまない、まずはブリーフィングを確認してくれ。」



『ミッションを説明しましょう

依頼主はエルファバ・サイエンス社

目的は、新興企業グリーンノア社の最重要施設惑星エルトリアの食料生産施設第七施設の防衛部隊の排除及び施設の制圧となります。

敵の主戦力は、無人TSと自律兵器です。

そちらの実力次第ですが、まあ、最新世代が手こずる相手でもありません

自動防衛システムによる隔壁閉鎖も予想されますが

依頼主から、破壊許可を頂いておりますので

これも大きな障害とはならないでしょう

これは食料産業を牛耳る好機です。

そちらにとっても、悪い話ではないと思います。

ミッションの概要は以上です

我が社は、あなたを高く評価しています

よいお返事を期待していますね。』






「ブリーフィングは以上だ、気を付けておけアリア、この依頼…何か変だ」


「…了解」


『目標宙域に到達、襲撃用大気圏突入カプセル、突入開始開始』




対空防衛システムをカプセルから先に射出したジャミング装置で無効化しつつ

グリーンノア都市部に着陸する。

すぐに防衛戦力が集まってくるがパルスブレード一つで一蹴するアリア。

そしてアリアはすぐに異変に気づいた。

「まともな防衛部隊が居ない?」

出てくるのは旧式量産型のTT自律型多目的機械で雑魚ばかりだった。

拍子抜けするほどの低戦力具合に疑問を感じつつも片っ端からTTを殲滅していく。

たまに無人型TSも出てくるが旧世代のTSで各企業のカスタムパーツで組まれた最新TSフラワーガーデンに敵うわけもなく撃墜されていく。

「新興企業といえど、この惑星を所有している企業、この程度の戦力というのはあり得ない…」



施設の奥へ進んでいくうちにマーカーに示された内部の施設にたどり着く。




『ようこそ、我が星へ鉄杖のアリア』

電子音声と共に入り口が封鎖され、出入りが不可能になる。


「入り口が!?」

おそらくこの部屋を管理している機体を倒さない限り開かない仕組みだろう。

とすると入り口の破壊は不可能。

「誘い込まれた…か…」

中にいたのはファイヤーワークス撃墜の報告にあった白い第一世代TSストライダーに乗ったクリスだった。





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