第7話
「ギギギ...侵入者...ハイジョ...スル」
「どうやら...僕の事を侵入者と思っているようだね。」
機械油がポタポタと漏れていたり、いくつかの装甲が剥がれていたりするが、
そのマニピュレータに保持されているヒートサーベルは健在であり十分脅威であることには変わりない。
赤黒く変色した装甲に朱いモノアイが光る。
『機体照合...旧地球連合の量産型無人TSイフリート、主に拠点防衛に使用される機体です。対処をマスタークリス。』
エレベーターは...無理そうだね。
「言われなくとも!」
イフリートに背を向ける
勝てない相手には逃げるに限る!
『なぜ逃げているのですか?マスタークリス』
無人ドローンで追従してくるイリス
「今の装備じゃ無理だ!動かせる機体がないと奴には勝てない!探してくれ!」
幸い相手の武器は近接武器だけ、銃火器がないなら十分逃げられるはず。
『格納庫内の稼働可能な機体を確認中....一機確認、惑星連合の第一世代試作有人機、ストライダーが使用可能です。』
ストライダー?第一世代ってそれもう使われてないくらい古い骨董品じゃないか
「骨董品か、仕方ない、それを使う!出してくれ!」
『ストライダー起動、起動確認コックピット開閉マスターどうぞ。』
追従するストライダーに飛び乗り脚部のローラーを操作してヒートサーベルの斬撃を躱わす。内蔵された小型バルカンで装甲が外れた箇所にカウンターを入れ間接の動作を阻害する。
「ナイスイリス!」
『当然です。私は超神神AIですから。』
ムフーと聞こえてきそうな発言...こんなこと言うやつだったっけか?
「こちらの機体は旧式の骨董品ですが相手は一機だけで壊れかけ、勝機は十分あるでしょう』相手も旧型機..こちらも旧型機...戦争博物館にあるシュミレーターみたいなだっと!
ガキィイイイイン
「ギギギ...ハイジョ、ハイジョ...」
「僕は最新鋭の強化人間なんだ!たかが無人機に負けるものか!」
スケートのような動作でイフリートに接近する。
しかし
「ギギ...オーバーブースト点火...」
先ほどの倍の速度で接近するイフリート
「チャージブーストだと!?」
『マスター回避を!』
なんとか回避しその返しでジェネレータの部位をビームソードで切り付ける。
「なんだこの機体...ピーキーすぎる...」
やはり機体の操縦訓練が足りなかったか...
こっちの機体もボロボロだ...
『敵機体沈黙...ジェネレータの停止を確認、初めての戦闘にしては見事でしたよマスタークリス』
「はぁ...はぁ...なんとか勝った...」
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