第4話 浮上せよグリーンノア
「イリス、この船がいつ建造されたか調べられるか?」
再起動できた艦橋コアユニットから取り出せるデータや資料を閲覧しているが殆どのデータが破損していて読めなくなっている。やはり長年放置されて壊れた部分もあるのだろう。
『動力を再起動すれば内部データの復元も可能ですが少なくともこの山は崩れるかと』シュミレートされた山の崩壊映像を表示するもクリスは想定の範囲内と受け取ったのか、
「構わないさ、都市型と名前についているくらいだからな都市の全貌を見るのに山の一つくらい安いもんさ」
と言いイリスに動力の再起動を命令する。
『了解いたしました。動力ブロック再起動開始、再起動完了予定時間はおよそ4時間と見積もられます。。
「僕はデータベースを閲覧してくるよ」
もしかしたら叶えられなかったこの夢を叶えられるかもしれない....
その為には...
と
この話は後、まずはファイルの状態をチェックしないとね。
ファイル1
破損
ファイル2
これも破損
ファイル3
ロック中
ファイル4
破損
ファイル5つ目
これは破損なしか
中身は...
「これは...船員の日誌か何かか?破損していないようだし読んでみるか」
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この船が就役してから10年、確認できる80%の種子は回収できた。あとは希少種だけだが...もはやこの環境汚染ではまともな遺伝子を回収できない...
終末は刻一刻と迫ってきている、生物の大量絶滅だけは避けなくてはならない...
これも人類が起こしたあの粒子の所為だが...移住計画は絶対に成功させなくてはならない。人類の為に、家族の為に..
あぁ...神よ、罪深き我らを救いたまえ...
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ここで記録は途切れている
「これは....大戦直前のデータなのだろうか?」
人類がそこまで宇宙に進出していなかった時代、西暦と呼ばれた世紀の最後に起きた
最終戦争、大戦。僕と同じ種族であるデミヒューマンが生まれるに至った終末の世界。草木は枯れ、海は干上がり、放射能に汚染された廃星になった地球。
しかし人類はしぶとく生き残り地球を捨てた。と記録されている。
前はついていなかった電灯が点灯しディスプレイに船の状態が表示される。
艦橋 問題なし
船体 異常あれど支障なし
エンジン 再起動
「電気が...そうか、再起動できたか」
『浮上しますか?』
『YES』 『NO』
見せてやろうじゃないか!この船の...本当の姿ってやつを!
浮上せよ、
つづく
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